菊花賞2頭出しは杉山晴厩舎だけじゃない!宮本厩舎が送り出す
フェーングロッテン、
ボルドグフーシュは春2冠不出走ながら、力をつけてクラシック最終戦に照準を合わせてきた。中でも
ラジオNIKKEI賞で重賞初制覇を飾り、強豪古馬相手の
新潟記念でも3着と好走した
フェーングロッテンは出走メンバーを見渡しても指折りの上がり馬。世代トップに駆け上がろうと、最終追いでも前進気勢あふれる動きだ。
追い切りは開門直後の坂路。ウッドチップを蹴り上げ、松若が軽く気合をつけるとグッと反応した。ラスト2Fで12秒4―12秒5を刻み、伸び盛りの勢いを感じさせた。2週連続で感触を確かめた鞍上は「先週より素軽くなって状態は上向いています。いいですね」と声が弾み、宮本師も「躍動感があって調子が良さそう」とトーンが上がった。
年末年始の
エリカ賞、平場1勝クラスで連続10着と苦しんだ時期もあった。早くから能力の高さを感じながら「走る気がなくて」と師が振り返ったように、精神面が課題だった。それでもブリンカーを着用するなど工夫を凝らしたことで徐々に潜在能力が開花。前走の
新潟記念では先行して馬群にのみ込まれながらも、勝負根性を発揮して差し返した。
距離延長もさほど不安視していない。師は15年に
菊花賞を制した
キタサンブラックを引き合いに出して「(父が同じ)
ブラックタイドに、母系に
サクラバクシンオー。同じような配合なので大丈夫だと思う」と説明した。宮本厩舎にG1初タイトルを届けるか。心身が成長した今、大舞台でも期待の方が大きい。
スポニチ