昨年、一昨年に引き続き、
朝日杯フューチュリティSと同じ阪神競馬場の芝1600mコースで行われる
デイリー杯2歳S。昨年の優勝馬
セリフォスが朝日杯で1番人気2着となっていることから重要な1戦と位置づけたいところだが、近年はGI競走への道は多岐に富んでおり、10月初旬から11月中旬へと移設された以降の8年間でデイリー杯から朝日杯へと挑んだ馬は【1-3-2-16】。過信は禁物だ。その間、1番人気馬は【3-1-2-2】。新馬、未勝利戦から挑んだ馬は【5-6-3-22】。1勝馬でも勝負になりそうだ。
◎
クルゼイロドスルは、新潟競馬場のデビュー戦こそ
リバティアイランドの鬼脚に屈したが、続く東京競馬場芝1600m未勝利戦を勝ち上がってきた。この時はスタートで行き足がつかずに後方からの競馬となり、外々を回りながら、最後は長く良い脚を使って11.7秒~11.2秒~11.6秒のレースラップを推定33.8秒で差し切った。父は新種牡馬
ファインニードルで、母系は欧州の名牝フォールアスペンにさかのぼる良血馬。
ダルシャーン4×3なら少々傷みが出始めたという芝コースにも無難に対応してくれそうだ。
〇
ダノンタッチダウンは中京競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。半兄
ダノンザキッド同様の大型馬で、ゲートは上手に出たが無理に先行争いに加わることなく中団後方から。勝負どころから外を回って追い上げ、11.9秒~11.1秒~11.4秒のレースラップを推定33.6秒の末脚で差し切った。実戦を1度使われた上積みは当然あるだろうと思われるので、豊かな将来性も垣間見える。そのレースぶりには注目したい。
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シルヴァーデュークは
サウジアラビアRC3着馬。離れた2番手を進んだ勝ち馬を見るような位置でレースを進め、残り400mからスパート。渋太く脚を伸ばして1番人気馬の追撃を退けた。
シルバーステート産駒で、母は
ラインクラフト、
アドマイヤロイヤルの半妹。母自身も新馬戦に勝って将来を嘱望された馬だった。今回は、どうしても逃げたいという馬不在の組み合わせで、この馬の自在性は武器になりそうだ。
△
ショーモンは札幌競馬場芝1500m優勝馬。デビュー戦はハナ差敗れたものの3着馬には5馬身差で、勝ちあがった時は4馬身差。気難しさを抱えているようだが、チヴァリーパークS優勝の祖
母シーズアン譲りのスピード能力は高そうだ。
△
オールパルフェは中山競馬場芝1600mを逃げ切って挑む。デビュー戦で負けた相手は
サウジアラビアRC1番人気馬で、この時の4着馬、5着馬はすでに勝ち上がっている。楽に逃がしたら怖い存在になりそうだ。