◆第39回
マイルCS・G1(11月20日、阪神・芝1600メートル)
北村友一騎手(36)=栗東・フリー=が、
マイルCSの
ダノンザキッドで昨年の
皐月賞(
ラーゴム=13着)以来、1年7か月ぶりにG1の舞台に帰ってくる。「思いを巡らせればいろんな感情が出てきますが、競馬には必要ないこと。平常心で、馬の力を出し切れるようにベストを尽くすだけです」と表情を引き締める。
パートナーとは一昨年6月の新馬V以来のコンビ再結成。「パワフルになって体つきも変わってきています」と古馬になっての成長を感じ取る。追い切りには2、9日と2度騎乗。「2週前にゲート再審査をクリアした後も順調です。乗りやすいし、賢くて真面目。僕があれこれ考えなくていい安心感もあります」と信頼を深めた。
昨年5月の阪神で落馬。背骨8本が折れる大けがで、1年以上の戦線離脱となった。入院中は体重が45キロまで減少。「6月に復帰した時で49キロ。いい筋肉をつけながら、やっと51キロまで戻りました。以前と同じ状態は作れなくても、一つ一つのパーツが良くなって
パワーアップしたように思います」と胸を張る。
今年6月、復帰戦のパドックでかけられた声援は忘れられない。「ファンの応援は、けがをする前よりありがたいと感じます。そういう声を力に変えて頑張りたいです」。一昨年の
ホープフルS以降、勝利から遠ざかっている
ジャスタウェイ産駒とともに完全復活をアピールする。(吉村 達)
スポーツ報知