過去3年の連対馬の中から
イクイノックス、
ダノンザキッド、
タイトルホルダー、そして
コントレイルを送り出している出世レース。とくにダービーを前に東京競馬場を経験させたい関西馬にとっては重要な位置に置かれている。前記4頭に共通しているのは芝1800mの新馬戦を勝って挑んだということ。
GI競走に直結するレースだけに、このあたりで底を見せているようでは難しいということか。今回のメンバーで芝1800mの新馬戦を勝ち上がって1戦1勝というのは
ガストリック、
テンカノギジン、
フェイトの3頭。2000mの新馬戦を勝ち上がって1戦1勝は
ハーツコンチェルト、そして
ロッククリークの2頭。
◎
フェイトは新潟芝1800mの新馬戦優勝馬。互角のスタートから前半2ハロン23.4秒のペースに若干力むようなところはあったが、すぐに折り合い最後はスムーズに加速して突き抜けた。
リアルスティール産駒で、
母サンタフェチーフは
日経新春杯5着。
サリオス、
サラキアの
母サロミナの妹でもある。勝ちタイム1分48秒1も開幕2週目とはいえ今年の新潟競馬で6鞍組まれていた芝1800m新馬戦では最速のもの。勝ってクラシックへと駒を進めて欲しい1頭だ。
〇
ハーツコンチェルトは中京競馬場芝2000m新馬戦優勝馬。前半2ハロン24.6秒のペースを馬ナリで後方追走。ペースが落ちた向こう正面でポジションを上げると最後はゴール前の坂をまったく苦にせずに後続を突き放した。
ハーツクライ産駒の大型馬。米2歳牝馬チャンピオンの
ストームソングを擁する母系でアンブライドルズソング×パインブラフの母は
JRA3勝馬。スケールの大きさを感じさせるデビュー戦だっただけに、どれほどの上積みがあるかしっかりと見ておきたい。
▲
ダノンザタイガーはデビュー2戦目に新潟競馬場芝1800m未勝利戦を勝ち上がってきた。互角のスタートから中団待機。大外枠からの発走だったこともあるが、外目を回って早めに残り100mほどで先頭に立つと、そこからあっさりと突き抜けた。米国2歳牝馬チャンピオンを母に持つ
ハーツクライ産駒で、セレクトセールの高額取引馬。スタートで後手を踏んだ6月のデビューでも最後の直線でもフラつくような場面こそあったもののその末脚は目を見張るものがあった。キャリアを生かしたいところだ。
△
ガストリックは東京競馬場芝1800m新馬戦優勝馬。スタートのタイミングがやや合わずに前半2ハロン25.8秒のペースでも後方に置かれてしまったが、最後は最後方から大外を回りながら強烈な末脚でごぼう抜き。実戦経験がどう生かされるかも注目したい。
△
テンカノギジンは新潟競馬場芝1800m新馬戦優勝馬。2ハロン26秒のペースでも前半は後方に置かれてしまったが、最後の直線ではインコースから勝負強さを見せた。この馬も実戦を経験した上積みに期待したい。