12月14日(水)に
川崎競馬場で行われる
全日本2歳優駿(2歳・JpnI・ダ1600m)。1950年に創設された川崎競馬では最も古い重賞で、ダート2歳王者を決める一戦。2017年からは
ケンタッキーダービーの出走馬選定シリーズ『JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY』の指定競走となっており、
2018年からは国際競走に変更。外国馬にも門戸が開かれている。
過去20年で
JRA所属馬が15勝、地方所属馬が5勝だが、2019年・2020年と地方馬が連覇。昨年も3着に大井の
プライルードが入線するなど、近年は地方馬の活躍も目立つ。果たして今年は
JRAと地方のどちらに軍配が挙がるか。発走予定日時は14日(水)の20時10分。主な出走馬は以下の通り。
■
オマツリオトコ(牡2、美浦・
伊藤圭三厩舎)
デビューから現在までダートでは3戦全勝。新馬戦勝利後、
函館2歳Sで3着と芝でも実績を残している。前走の
兵庫ジュニアグランプリでは、課題であったスタートも克服し道中は3番手を追走。ゴール前ではバテるどころか更に加速し、200m少々の直線だけで4馬身差を付ける圧巻の内容で重賞初制覇を飾った。ここまでの4戦全てで上がり最速を記録した末脚を武器に2歳王者に輝くか。
■
ペリエール(牡2、美浦・
黒岩陽一厩舎)
札幌ダ1700mで行われた新馬戦を3馬身半差で完勝すると、続くオキザリス賞では向正面での不利を跳ね除けて再び3馬身半差の快勝を見せた。デビュー戦で下した2着、3着、4着、7着馬はいずれも後に勝ち上がっており、ハイレベルのメンバーを下して2連勝中。調教師試験合格に加え、先週のカペラSを制すなど、話題豊富な福永騎手が鞍上を務める。残り少ない騎手生活だが、もう一つ大きなタイトルを。
■
ヒーローコール(牡2、浦和・
小久保智厩舎)
デビューから6戦5勝で、唯一の敗戦もハナ差2着とほぼ
パーフェクトな成績。浦和所属馬ながら川崎で4連勝中とコース相性はバッチリだ。前走の
鎌倉記念はスタートで出負けしたが、気合を付けて先行集団に取りつくと、4コーナーで先頭に立つ強気の競馬で重賞初制覇。
左海誠二騎手の引退、騎乗予定だった
森泰斗騎手の負傷により、今回は
笹川翼騎手とタッグを組む。
■
スペシャルエックス(牡2、北海道・
田中淳司厩舎)
デビュー3連勝で
イノセントCを制し重賞初制覇を飾ると、続く
鎌倉記念では距離延長と初の左回りを克服して
ヒーローコールの2着に好走。前走の
兵庫ジュニアグランプリでは
オマツリオトコの2着に入るなど、今回再び対戦するメンバーと互角の走りを見せている。5頭出走するホッカイドウ競馬の筆頭格として、2013年の
ハッピースプリント以来9年ぶりの北海道勢勝利を目指す。大舞台でリベンジなるか。
■
リアルミー(牡2、北海道・
田中淳司厩舎)
今年8月に
門別競馬場で行われた新馬戦を4馬身差で快勝すると、続く9月の特別戦では他馬より1秒以上速い上がりで豪快に差し切り連勝。前走の
JBC2歳優駿は、中継画面で見切れそうなほどに離れた最後方を追走していたが、3コーナー手前から進出すると、直線で鋭く伸びて3着に好走。初の左回りへの対応は鍵になるが、2歳馬離れした豪脚はこの舞台でも他馬の脅威になりそうだ。
そのほかにも、ダートで2連勝中の
デルマソトガケ(牡2、栗東・音無秀孝厩舎)、
トライアルの
平和賞を制した
プルタオルネ(牡2、北海道・
小国博行厩舎)、
エーデルワイス賞を制した
マルカラピッド(牝2、栗東・
今野貞一厩舎)などが出走予定。