12月25日(日)に中山競馬場で行われる
有馬記念(第67回
グランプリ)(GI)に出走を予定している
ジャスティンパレス(牡3、栗東・
杉山晴紀厩舎)について、
杉山晴紀調教師の追い切り後のコメントは以下の通り。
「前走の
菊花賞は、外枠がどうかと思っていたのですが、ジョッキーが一歩目きれいにスタートを決めてくれて、ギリギリのところで内に潜り込めたというのが好走した大きな要因ではないかと思いますし、ジョッキーが本当に上手く乗ってくれたと思っています。秋の好走については、ダービーの後、北海道のノーザン
ファーム空港牧場でしっかりと英気を養ったところで成長があったのかというところが大きいと思います。メンタル面でどしっとなってきたというところが、秋を迎えて感じるところです。
もともと、
菊花賞の後、すぐに
有馬記念を目指すというわけではありませんでした。あくまで馬の様子を見ながらというところで、思った以上に馬の回復が早かったので、
有馬記念への参戦を、オーナーサイドと相談して決めました。
菊花賞がかなりタフな競馬でしたし、もともとどちらかというと無理しなくてもというところも正直あったのですが、馬が本当にしっかりしてきていて、これならという感じでした。
1週前追い切りはマーカンド騎手が騎乗しましたが、道中の折り合いなどもスムーズでしたし、直線ちょっと遊ぶところ、これは秋を迎えてから結構追い切りで見せるところだったのですが、そこはジョッキーも感じ取ったようで、上がってきてからも、少しハミを抜くというか、そういうところがあると言っていました。実戦に行ったらそんなことは無いので、いい意味で、追い切りと、競馬とを、馬がわかってきているというように思います。マーカンド騎手は、GIで好走している馬だけあって、体の使い方やフットワークはすごく良かったと言っていました。
最終追い切りは、中山への輸送もありますので、全体はあまり速くならないようにという点がひとつと、追い切りで少し抜くところが出てきているので、しっかり真ん中で、内外挟み込んで、気合を乗せるという内容でした。正直、挟み込んだからガツンという感じでは無かったのですが、この馬なりにはしっかり走れていますし、時計的にも十分出ていますから、問題無いかなと思います。
ここではさすがに胸を借りる立場になると思っています。
菊花賞で差のない競馬は出来ていますが、ここは古馬の一線級が揃っていますので、個人的には来年につながるいい競馬が出来ればいいなと思っています。中山コースについて、
皐月賞はちょっと残念な競馬にはなったのですが、同じ冬場の
ホープフルステークスでいい競馬をしていますし、中山コース自体に不安は感じていません。距離に関しても、
菊花賞でああいうタフな競馬をこなしていますし、問題無いと思っています。現状、後ろから速い脚を使ってというところの馬では無いような気もしますので、
神戸新聞杯であったり
菊花賞であったりの競馬を望むのであれば、他の皆さんも一緒だと思いますが、内目の枠がいいなとは思っています。
秋を迎えて、馬がこれだけ頑張って走ってくれていることに対して、ファンの皆様が支持して下さったことには本当に感謝したいところです。この秋、見違えるように成長を遂げてくれている
ジャスティンパレスですが、本当に良くなるのはまだ先かなというところも正直あります。その中で、充実している今、古馬の勢ぞろいしたこの
グランプリで、どれだけ通用するか、私自身も非常に楽しみにしていますし、少しでもファンの皆様の期待に応えられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」
(取材:三浦拓実)
ラジオNIKKEI