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【有馬記念】スリーロールス“有馬の無念”背負い 杉山晴師と浜中は中山の舞台に立つ

スポニチ
  • 2022年12月23日(金) 05時00分
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 【競馬人生劇場・平松さとし】



 「本当はもっとコンビを組みたいんですけどね…」

 杉山晴紀調教師がそう語る相手は浜中俊騎手。2人は競馬学校時代の同期生だった。

 「ただ同期というだけでなく、作業も同じ厩舎でやっていました」

 そう語ったのは浜中騎手。さらに続けた。

 「卒業後、杉山先生は調教助手として武宏平厩舎に所属したのですが、そこが僕の所属した坂口正大厩舎のすぐ近くでした」

 当然、顔を合わせる機会も多く、良好な関係が続いたという。

 そんな2人が手を組んで一頭の馬と向き合ったのが09年のことだった。武宏平厩舎で杉山助手(当時)が担当したスリーロールスに、浜中騎手が騎乗したのだ。再び浜中騎手の弁。

 「まだ500万条件の頃から乗せていただき、どうやっていけば良いかなど、杉山先生と話し合いながら、菊花賞に挑むまで出世すると、これも勝ってくれました」

 これが浜中騎手にとっての初G1勝利。師匠の坂口正大師のG1初制覇も菊花賞(95年、マヤノトップガン)だったので、「凄く喜んでくれた」そうだ。

 また、杉山晴師にとっても格別な勝利だったと言う。

 「自分はダンスインザダーク菊花賞を勝った(96年)のを見て、競馬の仕事をしたいと考えるようになりました。その同じレースを勝てたのは本当にうれしかったです」

 こうしてG1馬となったスリーロールスが、続いて挑んだのが有馬記念(G1)だった。しかし、ここでは残念な結末が待っていた。ドリームジャーニーが勝ったこのレースで、スリーロールスは2周目の向正面で競走を中止。検査の結果は左前浅屈腱不全断裂。競走能力喪失と診断され、引退となってしまった。

 その後、調教師となり、デアリングタクト等を育てた杉山晴師は、今年の有馬記念ジャスティンパレスを送り込む。一方、浜中騎手はボッケリーニで挑戦する。スリーロールスの思いも背負った2人の対決にも注目したい。 (フリーライター)

スポニチ

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