◆第39回
ホープフルS・G1(12月28日、中山競馬場・芝2000メートル)
中央競馬2022年ラストG1、第39回
ホープフルSは28日、中山競馬場(芝2000メートル)で行われる。26日に枠番が決定し、
JRA・平地G1全24競走の完全制覇に王手をかける
武豊騎手(53)=栗東・フリー=とコンビを組む
セレンディピティは2枠4番に入った。今年の
日本ダービーも制したレジェンドは「チャンスはある。狙っていきたい」と気合十分だ。
前人未到の大記録まであと一つ。
武豊が
JRA・G1・24競走の完全制覇を懸け、
セレンディピティと
ホープフルSに臨む。「そりゃ、あと一つとなったら全部そろえたいという気持ちはあるし、年に1回しかチャンスはない」。挑戦を許されるのは、競馬界で
武豊のみ。虎視たんたんと、その瞬間を狙っている。
そのチャンスは想定外だった。今回のメンバーにはコンビ経験のある馬がおらず、「今年は騎乗馬がないかなと思っていた」。ところが、未勝利戦を4馬身差で圧勝した
セレンディピティの騎乗依頼が舞い込んだ。14日に栗東・坂路で初コンタクトをとり、「乗り味がいい。将来性も感じる」と好感触。「前走がめちゃくちゃいい勝ち方だった。こんないい馬に声をかけてもらった。楽しみ」と胸を高鳴らせる。
昨年、今年の
日本ダービー馬
ドウデュースで
朝日杯FSを初勝利。22度目の挑戦で“競馬界の七不思議”を解くと、同時にG1完全Vに王手をかけた。しかし、昨年の
ホープフルSは
アスクワイルドモアで臨んだが10着。即達成とはならなかった。
前身のラジオたんぱ杯3歳S、ラジオNIKKEI杯2歳Sは98年
アドマイヤベガなどで4勝。さらに、13年まで行われていた同名のオープン特別“
ホープフルS”でも2勝を挙げている。「(前身は)勝っているよ」と苦笑いするが、17年のG1昇格以降は3度騎乗し、同年の2着(
ジャンダルム)が最高。金字塔まで、あと一歩だった。
デビュー36年目の今年は
日本ダービーで史上最多6勝目&最年長Vを果たすなど、変わらぬ存在感を見せつけた。「もちろんチャンスはあると思っている。完全制覇を狙っていきたい」。勝てば
JRA・G1・80勝、重賞350勝も達成。22年ラストの大舞台で、競馬史に新たな1ページを加える。(水納 愛美)
スポーツ報知