武豊騎手(53)=栗東・フリー=は4日の小倉1Rを
スマートアイで勝ち、前人未到の
JRA通算4400勝を達成した。1987年3月の初騎乗以来、デビュー37年目、2万3905戦目での達成となった。競馬界のレジェンドの区切りの勝利に小倉競馬場は朝から沸いた。
薄ら寒い朝の小倉を、レジェンドの手綱さばきが熱くさせた。「史上最年少やね。先週勝てなかったので、早く、できれば1Rで決めたいと思ってた」。前人未到の
JRA4400勝を達成した
武豊は“ユタカ節”全開で笑顔を見せた。
王手をかけるユタカに、3月から調教師に転身する福永の参戦も重なり、今年の土曜小倉では最多の6942人の観客が集結。土日を通じて初めて指定席が完売し、売り上げは前年比28・3%増と全国的な注目を集めた。「直線で声援、拍手、歓声が聞こえて、土曜の1Rとは思えない感じでした」。500勝、1000勝、岡部幸雄を抜く
JRA最多勝利記録更新などを達成した縁のある競馬場で、大勢のファンを沸かせた。
87年のデビュー以来、常にトップを走り続けている。
日本ダービー6勝、新人からの37年連続重賞勝利…。数々の金字塔の裏にあるのは、騎手としての
プライドだ。「こんだけ長くやってりゃ、途中でいなくなっていく同僚とか後輩もいる。長くジョッキーという仕事を大事にしたい。やっぱり勝ちたい」。一勝への執念を積み重ね、偉業につなげてきた。
3、7Rも制して通算勝利数は4402に。「あったかいから体が動くわ。来年は滞在しよかな」とおどけたが、やはり見据えるのは次の一勝。「まだまだ未熟なので、頑張っていきたいですね。まず目の前の次のレースを勝ちたいです」。レジェンドが歩む道のりは、まだまだ半ばだ。(水納 愛美)
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池添謙一駆けつけた〉 ○…昨年11月26日の阪神7Rの入線後に落馬負傷し、休養している池添が小倉に登場。尊敬する
武豊の記念の勝利を祝うため、朝一番の新幹線で駆けつけた。「4400勝」のプラカードを自ら持ち、「僕の
武豊愛がこれで伝わったでしょう!」とファンぶりをアピールした。自身は来週11日の阪神で実戦復帰する予定。
スポーツ報知