レモンポップを担当する田端助手は、変わった経歴の持ち主です。前職は大井競馬のトラックマン。記者と同じ取材する側だったというのは驚きです。
しかも、大井時代の縁が今もつながっています。これまで
レモンポップとコンビを組んできた戸崎圭騎手は同じ大井出身。デビュー当初から懇意にしていたそうです。
「“いつか一緒に”と思っていました。
根岸Sを一緒に勝ててうれしかったです。夢がかないました。実は戸崎の
JRA1000勝も僕の馬だったんです。
エクリリストワールという馬で、パドックで“待っててくれてたの? ”なんて話してたんですよ。本当に縁があります」
レモンポップの
根岸Sの勝利は、厩舎にとっても初の重賞V。レース後には戸崎騎手から声がかかり、田中博調教師とのスリーショットにおさまりました。「“目立ちすぎ”なんて言われるけど、アイツが言ったんですからね」とうれしそうに笑っていました。
ただ、20年来の友人も、今回の
フェブラリーS(19日=東京ダート1600メートル)ではラ
イバル関係になりました。戸崎騎手は
ドライスタウトに騎乗するため、乗り替わりとなったのです。
ただ、不思議なことに、田端さんは初コンビの坂井騎手とも縁があるそう。坂井騎手の父・英光さんは大井の調教師なのです。「“瑠星、乗せてくれることになったんだって? ”って電話がかかってきました。幼稚園くらいかな? 小さいころの瑠星を見たことはあるんです。すごく楽しみにしてくれているみたいですし、何かの縁ですから。縁のある乗り替わり。楽しみです」
田端さんは
レモンポップを、デビュー当初から担当しています。
「最初から走りそうな雰囲気はありました。(近走)ようやく順調に来たんです。途中1年間休ませるという決断が実を結んでいます。決断したオーナーはすごいですよ。
武蔵野S(2着)では、中1週で内にささったと戸崎が言っていたんですけど、今回は中2週。前回を踏まえてさらにみんなで考えて調整しているので、いい状態で行けると思います」
親友とのガチンコ勝負は、どちらに軍配が上がるのでしょうか? 見どころ満載の一戦になりそうです。
(美浦の大井つながり探求女子・三嶋まりえ)
東京スポーツ