◆第67回
大阪杯・G1(4月2日、阪神競馬場・芝2000メートル)
昨年の牝馬クラシック2冠馬
スターズオンアースがいよいよ復帰を迎える。美浦・ウッドコースの1週前追い切り。3頭併せの最後方から抜群の手応えであっさり抜けだし、ラスト1ハロン11秒1。「世界一を取れるような馬じゃないですか。すごい良かった」。騎乗した杉原は絶賛した。
グランアレグリアの調教にもまたがり、背中を知る男。「あの馬もデビュー時は450キロぐらいだったのが最終的には500キロ台まで成長した。
スターズオンアースも体が大きくなって同じようなス
トライドをしている」。簡単にG1・6勝馬と比べる訳にはいかないが、その言葉は軽くない。
昨秋の
秋華賞後、5か月半ぶりの復帰戦となる。だが、G1に合わせて使う訳ではない。山元トレセンの上水司場長は言う。休養の要因となった左前肢のけいじん帯炎について「繊細な箇所の割には想像以上に回復が早く、昨年末には
大阪杯で復帰を考えられるぐらいでした。無理に合わせたわけではなく、ここに向けて順調に調整できた」。山元トレセンでの動きについても「普通は乗り出す時に緩みがあるけど、そういったところが感じられなかった。冬場でも毛ヅヤは
ピカピカで体も大きくなった」とプラスの大きい休養となったようだ。
秋華賞は最後、強烈な末脚で追い上げたものの出遅れが響き3着。同じ阪神の内回りだが「あの時より腰もしっかりしてきて緩みを感じないので、今度は出てくれると思いますよ」と上水場長。気持ちの面についても「当初は少しうるさいところはあったけど、乗り出してから激しくなることもなく、オンとオフがしっかりできるようになった」と心技体の成長に手応えを感じて厩舎に送り出した。
そして再び追い切りに騎乗した杉原の言葉。「背が伸びてス
トライドが良くなっている。右回りで多少、張る面はあるけど課題になるほどではない。落ち着きもあってコントロールも利いている」。初の古馬相手、初の牡馬相手のG1、
ジェラルディーナもいる。しかし、全てをあっさりと乗り越えても不思議ではない。(松井 中央)
スポーツ報知