クロフネ産駒の
ママコチャ(牝4、栗東・
池江泰寿厩舎)が父の偉業達成をかけて、
阪神牝馬S(4歳上牝・GII・芝1600m)に参戦する。
クロフネは01年に
NHKマイルCと
ジャパンCダートを制した芝ダート二刀流の名馬。重度の屈腱炎で3歳いっぱいでの引退となったが、無事ならドバイや米国でも活躍したはず。日本競馬史上最強のダート馬といっても過言ではない。種牡馬としても優秀で
カレンチャンや
ソダシ、
アエロリットなど、多くのGI馬を輩出している。一昨年1月に23歳で死んだが、初年度産駒がデビューした05年から昨年まで18年連続で
JRA重賞制覇を継続中。これは19年連続の
パーソロンに次ぎ、
ノーザンテースト、
ブライアンズタイム、
フジキセキと並ぶ2位タイの記録。今年も勝てば
パーソロンと並んで1位タイとなる。
ママコチャはGIを3勝している“白毛のアイドル”
ソダシの全妹だ。クラシックには間に合わなかったが、昨年の夏から秋にかけて1勝クラス、2勝クラス、3勝クラスと3連勝。重賞初挑戦となった前走の
ターコイズSは5着に敗れたが、着差は僅かに0秒2。道中で力む面があったことを考慮すれば、悲観する内容ではなかった。今回も折り合いがカギになるが、そこは5戦連続のタッグとなる松山騎手に全権委任。天国の父に大きなプレゼントを届けるシーンを期待したい。