「
桜花賞・G1」(9日、阪神)
日本の世界一奪還で幕を閉じたWBC。当コーナーでは過去のWBCイヤーにおける桜の
ヒロインをピックアップし、これまでの歴史を振り返る。最終回は17年覇者
レーヌミノル。
◇ ◇
桜を散らす雨が前日に降り、稍重で行われた一戦。8番人気の伏兵
レーヌミノルが大金星を挙げた。
雨に脚を取られた人気馬を尻目に、ぬかるんだ馬場もお構いなし。大逃げを打った
カワキタエンカが
ハイラップを刻む中、好位追走から手応え良く4角をパスして、直線は馬場の真ん中へ。初コンビの池添は追いだしをギリギリまで我慢し、ステッキが抜かれたのは残り250メートル。一気に先頭に躍り出ると、猛然と追い込んできた
リスグラシューを半馬身差で退けた。「ゴールまでが長かった。何とかしのいでくれ、と」。熱戦を制し、鞍上は笑みをこぼした。
開業11年目でのG1初制覇に涙した6年前。本田師が当時を振り返る。「もともと期待していたからね。
小倉2歳Sが強かったし、なおさら
桜花賞はいけるんじゃないかと思った」。デビューから千二で2連勝。距離を延ばした阪神JFでは
ソウルスターリング、
リスグラシューに及ばず3着に敗れたが、
桜花賞で見事に逆転した。
「我慢することを教えながらだった。早熟タイプだと思っていたし、モノにできて良かったよ。
桜花賞は一番勝ちたかったレースだから」。その後、
マイルCS4着こそあったものの、13戦未勝利と成績は低迷。指揮官が危惧した通りの早熟だったが、短い旬を想定し、狙ってつかんだこん身の1冠だった。
◆第4回VTR 小久保監督の下、
メジャーリーガーでは唯一、青木が参加した。筒香を中心に打線好調の日本は1、2次ラウンドを6戦全勝と好発進。その中でもオランダとの2次リーグ初戦は、
タイブレークに突入した延長十一回に中田の2点打で勝利する勝負強さも見せた。しかし、準決勝で悪夢が…。八回に勝ち越しを許し、米国に敗戦。V奪還はかなわず、2大会連続でベスト4に終わった。
プエルトリコに完勝した米国が初優勝。
提供:デイリースポーツ