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新種牡馬スワーヴリチャード 庄野師「ハーツクライの後継に」 タフさを受け継ぐドナヴィーナスの走りに注目/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2023年06月07日(水) 18時01分
 日本ダービーの余韻も冷めやらぬ中、2021年生まれの2歳新馬戦が新たにスタートした。開幕土曜(3日)の阪神芝外1600メートル新馬戦を勝ち上がり、世代一番星となったのはテラメリタ。父ブリックスアンドモルタルは新種牡馬で、孝行娘がいきなり結果を出す最高の船出となった。

 これに続けとばかりに日曜(11日)の阪神芝内1200メートルにドナヴィーナス(牝=母スパイチャクラ・庄野)を送り出すのは同じく新種牡馬のスワーヴリチャード。現役時代には大阪杯(18年)、ジャパンC(19年)のGI2勝を挙げ、20年から社台スタリオンステーションにスタッドイン。初年度から123頭の繁殖牝馬を集め、生産界でも着実にその存在感を増しつつある。

「基本的におとなしい馬だったけど、その中にもしっかり闘争心を持っていた。2歳から活躍してジャパンCまで勝ってくれたし、いい成長力を持った奥の深い馬だった。ハーツクライの後継になってくれたら」と現役時のスワーヴリチャードも管理していた庄野調教師は願いを込める。

 産駒の印象については「初年度産駒は半分くらい見させてもらったけど“お父さんに似ているな”と感じる馬もいたし、“母系のいいところが出ているな”って馬もいてバラエティーに富んでいる。それでいて、みんな平均点の高い感じがしたね」

 スワーヴリチャード自身、芝の中距離路線で活躍した一方で安田記念でも3着に好走したスピードの持ち主。そこに母系の良さがミックスされれば、幅広いカテゴリーでの活躍が期待できよう。

 父と同じ庄野厩舎からデビューするドナヴィーナスは前進気勢が旺盛で短めの距離が合いそうな印象だ。

「まだ走りたがり過ぎるところはあるけど、いくら走ってもバテない。小柄な牝馬でも、そのあたりはしっかりしている」

 アーモンドアイが世界レコードを叩き出した超速決着の18年ジャパンC(3着)を走った後でも、担当者がびっくりするくらいケロッとしていたというスワーヴリチャード。そのタフさをしっかり受け継いだ愛娘の走りにまずは注目だ。

 ちなみに庄野厩舎には次開催中京デビューを視野に入れたスワーヴリチャード産駒シャドフ(牝=母シャンブルドット)も控えている。こちらも「走りのバランスが良く、小柄な割に力強さがある。切れる脚を使えそうな印象で、先々まで楽しみ」とトレーナーは好感触を伝えており、ぜひチェックしていただきたい。

(西谷哲生)

東京スポーツ

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