巨漢馬が
JRA記録を塗り替えた――。「第28回
プロキオンS」が9日、中京競馬場で行われ、2番人気
ドンフランキーが鮮やかな逃げ切りV。
JRA重賞最高馬体重となる594キロで初タイトルを手にした。
宣言通りの逃げ切りVだ。巨漢馬
ドンフランキーが五分のスタートからハナを奪うと直線、粘りに粘って外から迫った1番人気
リメイクを首差でしのいだ。ダート重賞初挑戦でタイトル獲得。池添は「自分の
スタイルを貫きました。いいスタートを切ってくれて、マイペースで進めることができました。(直線は)
リメイクが来ていたが何とかしのいでくれと思いながら追っていました。厩舎が大事に使ってくれて、これからまだ強くなる。ダート重賞を勝って、思い描いている通りの成長をしてくれています」と喜びを口にした。
ファンがひかれる最大の理由は何といっても600キロ近くある大きな馬体。この日、記録した馬体重は594キロ(前走比マイナス4キロ)。19年
マーチSを572キロで制した
サトノティターンを上回る
JRA重賞最高馬体重での勝利だ。斉藤崇師は「大きな馬だけど幸い、大きなトラブルもなく、ここまで順調に来ました。偉いです。まだ課題もあるけど少しずつ緩さが取れて良くなっている」と確かな手応えをつかんでいる。
JRA重賞49勝目となった
ダイワメジャー産駒は15年阪神JF、16年
NHKマイルCを制した
メジャーエンブレム、昨年の
マイルCS覇者
セリフォスなど多くの重賞勝ち馬を出しているが、意外にもダート重賞は今回が初めて。ようやくダート路線で大物が出た。指揮官は「まずは重賞と思って、やってきました。中央のG1は1600メートルからなので、今後は(距離)そこが課題になる」と先を見据える。
米国産馬の
母ウィーミスフランキーは11年
デルマーデビュタントS、
オークリーフSと米ダートG1を2勝した名牝。良血が4歳夏を迎え、本格化を遂げた。持ち前のスピードを生かして、連勝街道を突き進む。
◇
ドンフランキー 父ダイワメジャー、
母ウィーミスフランキー(母の父サンリヴァー) 19年2月15日、牡4歳 栗東・斎藤崇厩舎所属 馬主・早野誠氏 生産者・北海道安平町ノーザン
ファーム 戦績12戦6勝 総獲得賞金1億1776万8000円 馬名の由来は首領+母名より。
《記録
アラカルト》
☆池添 10回目の挑戦で当レース初勝利。02年
ヤマカツスズラン、05年
サンライズキングの2着が最高着順だった。
JRA重賞は22年
セントウルS(
メイケイエール)以来、通算95勝目。
☆斉藤崇師 2頭目の出走で当レース初勝利。
JRA重賞は
福島牝馬S(
ステラリア)に続く今年4勝目、通算18勝目。
☆産駒ダート重賞初V
ダイワメジャー産駒の
JRA重賞制覇は22年
マイルCS(
セリフォス)以来、通算49勝目。11年から13年連続の
JRA重賞制覇を達成、同産駒にとって
JRAダート重賞初勝利となった。
☆逃げ切り 18年
マテラスカイ以来、5年ぶり4回目。
☆最高体重優勝
ドンフランキーの馬体重594キロは19年
アルクトスの548キロを抜いて、同レース優勝馬の最高馬体重を更新した。また19年
マーチSを制した
サトノティターンの572キロを抜き、
JRA重賞レース最高体重優勝馬となった。
スポニチ