夏の函館は早くも最終週。例年通りに芝1800mのメイクデビューが組まれている。過去にはローブティサージュ(阪神JF)、ダーリントンホール(共同通信杯)、ピンクカメハメハ(サウジダービー)などが勝ち上がっており、今年も注目だ。

【7月16日(日)　函館芝1800m】

◆バロン(牝、父ロードカナロア、母マイミスリリー、美浦・手塚貴久厩舎)

　昨年のセレクトセールに上場され、取引価格は7920万円。母は米G2・ガゼルS(ダート9F)を勝っている。「素直な性格。時計的にも十分に動けているし、全てにおいて平均的なレベルにある。洋芝は合いそうです」と手塚貴久調教師。鞍上は横山武史騎手が予定されている。

◆ベランジェール(牝、父モーリス、母キャリコ、美浦・木村哲也厩舎)

　一昨年のセレクトセールに上場され、取引価格は9900万円。伯母にプリモシーン(重賞3勝、GI・ヴィクトリアマイル2着)がいる。「この馬なりに体力がついてきた。ひと追い毎に良くなっているし、もう少しベースを上げていければ…」と太田調教助手。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。

◆レッドレフィナード(牡、父ドゥラメンテ、母レインボーダリア、美浦・栗田徹厩舎)

　母はGI・エリザベス女王杯の勝ち馬。じっくりと美浦で乗り込み、先週末に函館入りした。「調教は本数を乗り込んでいる。背中がいいし、気持ちは前向き。まだ緩いけど、素質はあると思います」と栗田徹調教師。鞍上は横山和生騎手が予定されている。

【7月15日(土)　福島芝1800m】

◆クラッチプレイヤー(牡、父ドゥラメンテ、母ヴァシリカ、美浦・国枝栄厩舎)

　一昨年のセレクトセールに上場され、取引価格は1億1550万円。母は芝の米G1を2勝している(ロデオドライヴS、ゲイムリーS)。ここまで待ち、じっくりと追い切りの本数を重ねてきた。「気持ちの部分も含め、まだまだ良くなりそう。脚長で全体的に伸びのある体つき。長めの距離がいいと思う」と国枝栄調教師。鞍上は菅原明良騎手が予定されている。

(取材・文：竹之内元)