メジロラモーヌに騎乗して牝馬3冠を達成した
河内洋調教師(68)=栗東=が、奥平真治元調教師の死を悼んだ。「奥平先生には大変お世話になり、いい思い出もたくさんある」。
なかでも史上初の偉業を成し遂げたラモーヌとの戦いは特別だった。初めてコンビを組んだのが
桜花賞トライアルの4歳牝馬特別。「関西に来るということで声をかけていただいた。
トライアルだから負けてもいいくらいの仕上げだったと思うけど、あっさり勝った」。奥平厩舎に開業当初から所属した中島啓之騎手がこの前年、病気のため42歳で他界。「中島さんが当然乗るはずの馬だったと思う」。託された思いに応えたい一心だったと明かした。
騎乗に関して具体的な指示を受けた記憶はない。「温厚な人だった。レースの前はいつも『任すよ』だけ。何も言われなかった」と、信頼して手綱を預けてくれたことに改めて感謝した河内師は「引退されてから何回か顔は見たけど、関西と関東で離れていることもあって最近は会う機会もなかった。寂しいですね。ご冥福をお祈りします」と話した。
スポーツ報知