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【小倉記念】レヴェッツァ 狙い澄ました格上挑戦馬の一発/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2023年08月11日(金) 18時01分
 記録的猛暑に襲われている日本列島。トレセン内でも「今日も暑いなあ、とにかく暑いなあ。これじゃ、馬もへばっちゃうよ」とあいさつを交わすのが常。実際、トボトボと歩くサラブレッドたちの姿が目につくような…。こういう状況では暑熱対策として「ナツコク」(夏の小倉開催の通称)の開催期間が短縮となったのも致し方のないところかと思われます。

 一方で「小倉の開催がない2週間はなんだか気持ちが入らないよねえ。これだけ暑いと仕方ないんだけどねえ」って小倉出張を楽しみにしていた関係者の皆さまは、別の意味で心なしか元気がなかったんですけどね。

 いや、それ以上に馬券を買う立場のこちら側としても、西の主場開催が削減されたことによって儲けるチャンスを失った気がして、なんだか気分が上がってきません。嗚呼、祇園太鼓にワッショイ! せめて気分だけでも味わおうとインスタントのとんこつラーメンをすすりながら、新潟に手を出し続けて大やけど。「やっぱ涼しい札幌、サッポロ一番にしとくんやったあ〜」などという嘆きのすべては自己責任です。

 短い小倉の夏は伝統あるハンデ重賞、小倉記念(13日=小倉芝2000メートル)で開幕。しかし、レースが近づいても一向に出走を表明する馬が増えてこなかったのは開催期間の短縮、そして今年の暑さが無関係ではないのでしょう。タイトなスケジュールに、猛暑の中での調整となれば、なかなかに目標のレースとするには厳しい条件のように思われます。裏を返せば「フルゲートにも満たない登録頭数になりそう」との情報をいち早くキャッチして、ここを目標に切り替えて出走を表明したのが3勝クラスに身を置く馬たちというわけです。

 その1頭がレヴェッツァ。3勝クラスで思うような結果を残せず、善戦止まりといった戦績から、格上の重賞挑戦は誰もが厳しいと思われるかもしれませんが…。

「長く脚を使えない感じなので、前走(関ケ原S7着)のように後方の位置取りになって、しかもスローな流れでは厳しくなります。小回りの2000メートルとなれば、ある程度は流れる展開となるでしょうし、その中で一瞬の脚を生かすような競馬ができれば。格上挑戦で厳しいところはありますが、その分、ハンデ(53キロ)の恩恵があるので、思い切った競馬をしてもいいレースというふうに捉えています」

 管理する斉藤崇調教師が結構、前向きなのは1勝クラス(瓢湖特別)勝ち時に騎乗していた福永(現調教師)が「うまくいけば将来が楽しみな馬」と評価していた素材だからなのでしょうか。

 3勝クラスでやや頭打ちの戦績の中で見えてきた課題は、一瞬しか使えない脚をいかにレースで生かすことができるか。新潟よりレース全体が流れる小回り小倉に狙いを定めたところ、出走がかなう運びとなったのがこのハンデ重賞なのです。鞍上には思い切った騎乗で人気薄の馬でも果敢に挑んでいくイメージの酒井を起用し、波乱を巻き起こす準備は整いました。待ちに待った小倉開催をさらに熱くするのは「狙い澄ました格上挑戦馬」なのかもしれません。

(栗東の時々バーン野郎・石川吉行)

東京スポーツ

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