フランスG1「第102回
凱旋門賞」は28日、出走馬15頭と枠順が確定した。日本から参戦する
スルーセブンシーズ(牝5=尾関)は5番ゲートに入った。ブックメーカーが1番人気に支持する地元フランスの
エースインパクト(牡3=JC・ルジェ)は8番ゲート。5戦無敗の3歳馬とコンビを組むのは、日本でもおなじみのクリスチャン・デムーロ(31=イ
タリア)。フリーライターの平松さとし氏が、決戦を前にした胸の内に迫った。
2日後に迫った
凱旋門賞。今年は例年より少ない頭数での大一番となりそうだが、実績馬がそろっている。日本から挑戦する
スルーセブンシーズがどこまでやれるか?
迎え撃つ欧州勢の中でも、最有力視されるのが
エースインパクトだ。今年のフランスダービー馬で、年明け1月のデビューから5戦無敗。手綱を取るのは日本でもおなじみのクリスチャン・デムーロ。仏ダービーは直線大外から鮮やかな後方一気を決めた。強烈な末脚をC・デムーロは「彼のストロングポイント。最後は確実に伸びてきます」と評価する。
エースインパクトは25日の月曜日に最終追い切りを行った。状態面については「日本では水曜日の最終追い切りが多いですが、こちらでは月曜か火曜が多いです。
ドーヴィルで追ったのですが動きは良く、良い状態を保っているといえるでしょう」と好感触だ。
無傷の5連勝は1900〜2100メートル。
凱旋門賞の2400メートルは今回が初めてとなるが、鞍上は全く意に介さない。「最後に伸びる競馬をするので、デビュー当初から2400は問題ないと思っていました。何も心配はありません」
エースを管理するルジェ師とC・デムーロのタッグは、20年に
ソットサスで
凱旋門賞を優勝した。「
ソットサスも素晴らしい馬なのは間違いない。でも、ジャン(ルジェ師)とも話しているのですが、
エースインパクトの大物感は半端ありません。正直、期待はかなり大きいです」。3年ぶりの大一番制覇へ自信をのぞかせる。
唯一の懸念材料と思える距離に問題がないとなれば、この馬が今年の
凱旋門賞の最有力候補となるのは間違いないだろう。日本から挑戦する
スルーセブンシーズにとっても、かなりの強敵である。(平松 さとし)
◇クリスチャン・デムーロ 1992年7月8日生まれ、イ
タリア出身の31歳。兄ミルコは
JRA所属の騎手。09年イ
タリアでデビュー。11年に短期免許を取得し南関東競馬で騎乗。同年にイ
タリアで初のリーディングに輝く。12年に
JRA短期免許を初取得。13年
桜花賞(
アユサン)で
JRA・G1初制覇。16年仏1000ギニー(
ラクレソニエール)でフランスG1初制覇。
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