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【天皇賞・秋】藤沢和師に8年ぶりタイトル贈ったスピルバーグ

スポニチ
  • 2023年10月27日(金) 05時05分
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 【競馬人生劇場・平松さとし】今週末、東京競馬場で天皇賞・秋が行われる。このレースを実に6度も制しているのが昨年引退した藤沢和雄元調教師だ。3歳で制したバブルガムフェロー(96年)やシンボリクリスエス(02年)も印象的だったが、レース後のコメントにインパクトがあったのは14年に勝利したスピルバーグの時だ。

 11年の秋にデビューした同馬がオープン入りしたのは、それから2年以上たった13年秋の話だった。さらに翌14年、5月のメイSで初めてのオープン勝ちを飾ると、毎日王冠(G2)の3着を挟んで、秋の天皇賞を優勝した。

 これが伯楽にとっては8年前にダンスインザムードで制したヴィクトリアマイル以来となる久々のG1制覇。どちらも手綱を取ったのは弟子の北村宏司騎手だった。ダンスインザムードの際には鞍上に対し「仕掛けが早かったな…」。“勝ってかぶとの緒を締めよ”と取れる声をかけた師匠だが、天皇賞の際は次のように言った。

 「外へ出すのが早いと思ったけど、結果的に勝ったのだから宏司の判断が正しかったということでしょう」

 厳しい師匠なりの褒め言葉だと思えたものだ。

 さて、そんな名調教師に、スピルバーグの末脚は父のディープインパクト譲りですか?と聞くと、彼ならではのひと味違う回答が返ってきた。「ディープインパクトというより、レディブロンドじゃないかな…」

 レディブロンドディープインパクトの4歳上の姉で、藤沢和師が管理した。5歳時(03年6月)に1000万条件でデビュー戦を飾ると、その後も連戦連勝。5戦無敗でG1スプリンターズSに挑戦して4着。結果これがラストランとなり、6戦5勝で引退した。「5歳になるまでデビューできなかったけど、走れる状態になってからは本当に強かった。スピルバーグが古馬になってから本格化したのも、似た感じだと思いました」

 さて、今年の天皇賞では、どんなドラマが待っているだろう。注目したい。 (フリーライター)

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