目下、3年連続で関東馬が制している
アルゼンチン共和国杯(5日=東京芝2500メートル)だが、今年はいかにも劣勢。同条件で行われた5月の
目黒記念でワンツーを決めた
ヒートオンビート、
ディアスティマを始め、
新潟記念2着で復活をアピールした
ユーキャンスマイル、舞台巧者の
マイネルウィルトスなど、いずれも関西馬だ。
とはいえ、近5年で5番人気以下の伏兵が6頭も馬券に絡んでいる波乱含みのハンデ重賞。人気薄でも関東馬の激走をケアしておくべきだろう。
「今年の夏は暑かったですからね。その点、最近は涼しくなってきましたから。体調としては今回のほうがいいですよ」
デキの良さをアピールするのは
グランオフィシエの池内助手。1週前の南ウッドでは5ハロン66.2-11.5秒の好時計を馬なりでマーク。これは自動計測が導入されて以降の自身のベストタイムなのだから、池内助手の言葉通りなのだろう。
そうはいっても近2戦は
七夕賞13着、
新潟記念11着とさすがに負け過ぎ? 実際のところ、池内助手も「重賞ではいい競馬ができていないので…」と控えめだったのだが、両重賞はあくまで距離2000メートル。3勝クラスを勝ち上がったのが2200メートル(1中・
迎春S)、リステッドを制したのが2400メートル(2東・
メトロポリタンS)であることを考えると、過去最長距離となる今回の2500メートルで大きくパフォーマンスを上げる可能性は十分あるのでは。
加えて魅力を感じるのが手綱を取る
北村宏司だ。今年の上半期は16勝止まりだったものの、7月以降は4か月で20勝のハイペース。8月に
アスコリピチェーノで
新潟2歳S、9月には
ノッキングポイントで
新潟記念を制するなど、重賞でも存在感をアピールしている。「流れに応じたポジションを取れるのが
グランオフィシエの持ち味。そういう良さを好調の北村さんに引き出してもらえたら」と池内助手。今回が初コンビとなる鞍上の手腕に大きな期待を寄せている。
デキの良さに加え、距離延長、好調ジョッキー…。今年の
アルゼンチン共和国杯は魅力満載の関東馬
グランオフィシエが高配当を呼び込むかもしれない。
(美浦のつぶやき野郎・藤井真俊)
東京スポーツ