「みやこS・G3」(5日、京都)
4年ぶりに京都を舞台に行われた砂上の戦いを制したのは、1番人気
セラフィックコール。圧巻のパフォーマンスで無傷5連勝を決めるとともに、レース史上初の3歳馬V&重賞初挑戦初勝利を果たし、チャンピオンズC(12月3日・中京)の優先出走権を獲得した。2着に6番人気の
メイクアリープ、3着は2番人気
ウィリアムバローズが入った。
まさに電光石火。4戦無敗で重賞初制覇に挑んだ
セラフィックコールが、歴戦の猛者たちを異次元の末脚で完封。レース史上初めて3歳馬がVをもぎ取った。
相棒とのひと仕事を終え、引き揚げてきたM・デムーロは開口一番、「めちゃくちゃ強いですね。ものすごくいい馬」と目を見開いた。スタートで後手に回り、道中は中団後方からの追走に。進みの悪さから鞍上は終始手綱をしごいていたが、4角でステッキが入るとようやくエンジン点火。そこからが圧巻のパフォーマンスだった。大外から強烈に伸びて先団をとらえると、最後は3馬身差をつけた。「気合を入れてからはどんどんギアが上がってきて、すごい瞬発力。モノがすごい」と称賛は止まらない。
戦前、「重賞になると、これまでの競馬ではどうかな」と口にしていた寺島師。「3コーナーからいつもは押し上げられるところで、なかなか来なくてだいぶドキドキした」と胸の内を明かしたが、「外に出してからはすごい伸び。行ったときの脚力はすごい。ちょっとずつレースぶりは上がっているし、このクラスであっさりと勝ってくれたので、まだ楽しみがある」と安どの表情をのぞかせつつ、期待を膨らませた。
これでチャンピオンズCへの優先出走権を獲得。今後について陣営は明言を避けたものの、ダート界に超新星が誕生したのは間違いない。どんなローテで頂点獲りを目指すのか、興味は尽きない。
提供:デイリースポーツ