12月24日(日)に中山競馬場で行われる
有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)。年の瀬を飾る大一番に
ソールオリエンス(牡3、美浦・
手塚貴久厩舎)が
川田将雅騎手とのコンビで出走を予定している。
ソールオリエンスは父
キタサンブラック、
母スキア、母の
父Motivatorという血統。半兄に20年の富士Sを制した
ヴァンドギャルドがいる。
22年11月に東京競馬場でデビューして初勝利。2戦目の
京成杯で重賞初制覇を果たし、3戦目には
皐月賞に出走。道中後方に構えると、大外から一気に追い込み、見事GIタイトルをつかんだ。
続く
日本ダービーでは
皐月賞と異なり先行策をとり、惜しくもクビ差2着に。休養を挟み秋初戦の
セントライト記念で始動すると、クラシック最終戦の
菊花賞では3着となった。通算成績は6戦3勝。
これまで複勝率100%と現3歳世代トップクラスの実力を見せる
ソールオリエンス。特にファンの印象に残っているレースといえば
皐月賞ではないだろうか。同レースの走りがまさに規格外であったか、裏付けるデータをいくつかご紹介したい。
◆史上最少キャリア
2歳戦が実施されるようになった1947年以降では史上初となるキャリア2戦での優勝。これまでは20年
コントレイルや21年
エフフォーリアなどが記録したキャリア3戦が最少だった。
◆最内枠からの勝利
1枠1番からの勝利したのは88年
ヤエノムテキ、94年
ナリタブライアン、20年
コントレイルに続き4頭目。
◆レース史上最大の逆転劇
4コーナー17番手からの優勝は史上初。これまで最も後方から差し切ったのは93年
ナリタタイシンの12番手だった。
◆上がり1位・2位の差が最大
ソールオリエンスの上がり3Fは35.5で、次位の
ファントムシーフなどよりも0.9秒速く、
皐月賞史上最大。93年
ナリタタイシンと15年
ドゥラメンテが記録した0.6秒差を大きく更新した。
◆
キタサンブラック産駒初のクラシック制覇
父にとって初のクラシックタイトル。昨年、
皐月賞とダービーで惜しくも2着に敗れた
イクイノックスの雪辱を果たした。
◆
京成杯勝ち馬の直行
京成杯からの直行組は2度の3着があったが、勝利したのは史上初。
京成杯勝ち馬のクラシック制覇は10年
エイシンフラッシュの
日本ダービーに次いで2頭目となる。
※データは
グレード制が導入された1984年以降。
上記のデータからわかるように
皐月賞で見せた走りは衝撃的なものだった。クラシックで火花を散らした
タスティエーラや初対戦の古馬たちを相手に、中山で再び鬼脚炸裂なるか。
ソールオリエンスの走りにぜひ期待したい。