一年のダート競馬を締めくくる大一番の第69回
東京大賞典・GIは29日、
大井競馬場の2000メートルで行われる。1着賞金1億円を懸け、今年も多くの強豪が集結。ドバイ・ワールドCを制した
ウシュバテソーロ、
JBCクラシックの覇者
キングズソードといった
JRA勢が出走を予定している。一方、迎え撃つ地方勢の大将格が
ミックファイア(牡3歳、大井・
渡辺和雄厩舎)。無敗の南関東3冠馬が年長馬との初対決に挑む。出走馬と枠順はあす25日に決まる。
暮れの大一番に、地元・大井の大将格として3冠馬
ミックファイアが出陣する。
南関東クラシックのすべてで手綱を執った御神本訓は、「初めて乗ったのが
羽田盃の当日。気性的な面もあるし、もっと短い距離の馬だろうと感じた。それがあんなレースをするなんてね」と、その衝撃を思い出して驚きを隠さない。
早め先頭から直線で独走態勢に入り、6馬身差の圧勝。続く
東京ダービーもスピードに任せた横綱相撲で、再び6馬身差V。どちらもレースレコードを叩き出した。勢いそのままに、
ジャパンダートダービーも制覇。
JRA勢を撃破し、3歳ダート戦線の頂点に立った。
御神本は「自分はこれまでダービーを勝ったことすらなかった。それが3冠を達成できるなんてね。本当に、宝物のような出会い」と目を輝かせて愛馬への感謝を口にした。
秋初戦のダービー
グランプリも制し、無傷の連勝は7まで伸びた。その後は最大の目標である
東京大賞典へ向けての調整を続けてきた。1週前追い切りを
ミッドウェイファーム(茨城県)で実施。「坂路での併せは、ほぼ馬なりで先着。いい動きだったし、馬体に張りが出てきた。ここまで順調です」と渡辺和調教師。
初の年長馬相手。それも一線級との戦いに「
チャレンジャーとして臨むが、やってやろう! という気持ちもある。スピードタイプだし、速い馬場向きだと思う。来年につながる競馬になれば」と、さらなる躍進に向けて意欲を燃やす。決戦の日まで、あと5日だ―。
ミックファイア 父シニスターミニスター、
母マリアージュ(
父ブライアンズタイム)。大井・
渡辺和雄厩舎所属の牡3歳。北海道新ひだか町・高橋フアームの生産。通算7戦7勝。総収得賞金は1億8250万円。主な勝ち鞍は
羽田盃・SI、
東京ダービー・SI、
ジャパンダートダービー・JpnI、
ダービーGP・M1。馬主は星加浩一氏。
スポーツ報知