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永島まなみ 効いた横山典の助言「競馬に対する考え変わった」 G1初騎乗、自己最多50勝!飛躍の23年以上に勝つ

デイリースポーツ
  • 2024年01月01日(月) 06時00分
 今、JRAで最も勢いのある女性ジョッキーと言っていいだろう。新年に際し、永島まなみ騎手(21)=栗東・高橋康=がデイリースポーツのインタビューに応じた。昨年は50勝を挙げ、G1初騎乗も経験。着実にステップアップを果たしている。飛躍のきっかけ、プライベート、2024年の目標-。ルーキー記者・小田穂乃実が話を聞いた。

  ◇  ◇

 -昨年は自身最多となる50勝。どんな気持ちで臨んだ年でしたか?

 「一昨年の21勝より勝ちたいなと思っていました。積み重ねが大事だなと思っていたので、目の前の一戦一戦を丁寧にできたらなと」

 -阪神JFではスウィープフィートでG1初騎乗(7着)を果たしましたね。

 「新馬から乗せていただいていた馬でG1に挑ませていただけるということで、一緒に最善の騎乗をして、いい結果を出したいなと思っていました」

 -レースについては。

 「もともとゲートに問題のある馬でしたが、G1でも出遅れてしまって最後方からという形に。それで3、4コーナーを早めに上がってしまった分、最後は脚が…。そういった部分は、やっぱりまだまだ私の経験値、技術のなさでもありましたね」

 -昨年最も印象に残っている勝利は。

 「4月9日の福島12Rで騎乗した、ヤマニンループという馬なんですけど、福島の前に中京で乗った際、少し引っ掛かってしまい、馬にとってしんどいレースになってしまいました。その点を気をつけようと思って、福島では折り合い重視で。前走乗せていただいたからこそ、いろいろ自分の中で考えて乗ることができました。それに、ヤマニンループも応えてくれて、ラストは最内からきれいに抜けてくれたので良かったです」

 -春には1カ月の騎乗停止にもなりました。

 「その間、高橋康先生は普段の調教から全面的にいろいろ指導して、サポートしてくださいました。騎乗停止明けも、先生の馬で地方も中央も勝たせていただきました。本当に先生には感謝しかないです」

ドイルから吸収

 -短期免許で来日したH・ドイル騎手は4回中京で開催リーディングに。同じ女性騎手として感じたことはありますか?

 「まず、福島で一緒に緒に乗る機会があったんですけど、馬をすごく動かしますし、本当に学ぶべきところが多い方でした。いろいろお話させていただきましたが、やっぱり海外でトップで活躍されていて、本当に尊敬すべき先輩だなと思いました」

 -会話の中で印象に残っていることは。

 「追う時にどういうところを意識すれば、馬をあのように動かせるんですかって質問したところ、『まず身長が違うから、その支点となる部分は変わってくると思う』とおっしゃっていました。ドイルさんの場合はかかとからふくらはぎの辺りを意識して、そこを中心に追っている。人それぞれ自分に合った支点で乗るのが大切。それを大事にしていきたいと思いました」

 -永島騎手にとって、飛躍のきっかけとなったのは。

 「一番は、一昨年の秋ぐらいに横山典さんにアドバイスを頂いたことです。自分の中で競馬に対する考えなども変わってきました。それが少しずつつながって、勝利につながったのかなと思います」

 -どのようなアドバイスを?

 「減量があるので、極端にどの馬でもポジションを取りに行こうとしていたんですけど、“一頭一頭個性が違うからね。少しでも多くその馬の短所・長所を読み取って、レースを組み立ててあげることが勝利につながるよ”というものでした」

馬に癒やされる

 -調教や競馬のない日は、どのように過ごしていますか?

 「外に全く出ないですね(笑)。日曜の競馬終わりから夜更かしして、次の日はお昼まで寝ます。実は料理が得意なんですよ。ご飯は毎日自分で作って食べています。中でも煮込みハンバーグが得意ですね」

 -騎手としてのモチベーションは。

 「やっぱり馬が好きだということですね。自厩舎の馬と触れ合っている時間は本当に癒やされます。言葉は通じなくても馬には伝わっているのか、私が落ち込んでいると、普段はかんでくる子も寄り添ってくれることもあります。ずっと馬と携わっていると癒やしももらえて、もっと頑張らないとな、と思います」

 -では、今年の目標をお願いします。

 「2023年以上に勝ちたいなと思います。昨年は取りこぼしや、もっとこうしたら勝てたのに、というレースも多々ありました。そういった中で重賞も経験させていただいたので、今年は大舞台でももっと活躍できるように頑張りたいです」

 ◆永島まなみ(ながしま・まなみ)2002年10月27日、兵庫県出身。競馬学校騎手課程37期を卒業し、栗東・高橋康之厩舎に所属。21年3月6日の小倉2R(フェイトリッパー=4着)でデビューし、同14日の中京2Rで初勝利(アクイール)を挙げた。順調に成績を伸ばし、昨年12月の阪神JFで待望のG1初騎乗(スウィープフィート=7着)を果たした。父は園田で地方2043勝をマークした永島太郎元騎手(現調教師)。身長159・8センチ。血液型はA。

提供:デイリースポーツ

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