ダートで世界の頂点に近づいた
デルマソトガケ(牡4歳、栗東・
音無秀孝厩舎、父
マインドユアビスケッツ)が、4歳シーズンにどんな走りを見せてくれるかが楽しみでならない。
2023年は4戦すべて海外で走った。現地で取材したサウジダービーは3着。この時点では勝手ながら個人的に「よく頑張ったな」という評価をしていた。それだけに、以降の活躍には驚かされた。
続くUAEダービーを5馬身半差で逃げ切ると、
ケンタッキーダービーに参戦。出遅れが響いて6着も、直線でじりじり脚を伸ばす走りに可能性を感じさせた。半年ぶりで挑んだ
BCクラシックは有力馬の回避が相次いだとはいえ、日本馬として過去最高の2着。
ピークとは言えない仕上がりで勝ち馬に1馬身差と食い下がり、ダート競馬の本場でも勝負できる力を示した。
昨年末の
東京大賞典は万全の態勢が整わないと判断されて自重。今年もサウジ
アラジア(サウジC・2月24日)で始動し、ドバイ(ドバイ・ワールドC・3月)と中東を転戦する予定となっている。
管理する音無調教師は2025年2月末で定年を迎える。ソトガケが次にいつ国内で走るのかも興味深いが、それ以上に海外のビッグレースを勝って喜ぶトレーナーの姿が見たい。“日本代表”が朗報を届けてくれることを期待している。(吉村 達)
スポーツ報知