伝統のハンデG2「第71回
日経新春杯」(14日、京都)の追い切りが11日、行われた。明け4歳で飛躍を期す
サヴォーナは池添を背に栗東坂路で豪快なアクション。昨秋の
菊花賞5着後にひと息入れた効果で心身ともに成長がうかがえる。このひと追いで態勢は整った。先週
スポニチ賞京都金杯を
コレペティトールで制した年男・
中竹和也師(59)が2週連続重賞Vを狙う。
目の覚めるような動きで絶好の仕上がりを印象づけた。
サヴォーナは午前7時の開門から40分後に坂路へ。池添を背にハロー(馬場整地)前の時間帯に単走。荒れたウッドチップを蹴り上げ、重戦車のように突き進んでいく。カーブを抜けて鞍上が
ゴーサインを出すと
ギアチェンジ。最後まで脚色が鈍ることなく、スピードに乗ったまま4F51秒8〜1F12秒2の好時計をモニターに刻んだ。7度目のコンビとなる池添が坂路追いに騎乗するのは初めて。「今朝はしっかりやりました。休み明けで余裕がある感じだったけど馬場が悪い時間でもいい時計。元々4歳になれば、さらに良くなると思っていた馬。いい成長曲線を描けていますよ」と笑みを浮かべた。
昨夏以降、頭角を現した。夏に2勝クラスを勝ち上がり、秋は
神戸新聞杯2着を
ステップに
菊花賞へ。後方で脚をため、ペースが緩んだ2周目の向正面からスパート。スタミナが要求される展開で5着に健闘した。「前半いいポジションを取れなかったけど早めに動いて長く脚を使ってくれました」と回顧。その後は放牧で英気を養い、充電完了。休養前との違いについて担当の伊藤助手は「精神的に大人になって落ち着きが出た。昨春はきゃしゃだったけど体重が増えて体つきもしっかりした」と成長を口にする。帰厩後も乗り込みは順調そのもの。「追うごとに動きが良くなっている」とうなずいた。今年初戦の舞台は前走と同じ京都外回りで3F短縮。池添は「最初のコーナーまで距離があるのでポジションは取りやすいかな、と思います」とイメージしている。
池添はデビュー27年目。昨年12月24日、
有馬記念当日の騎乗後に22年の落馬事故で負傷した腰部のボルト除去手術を受け、今週復帰する。「ボルトを取って完全完治ですね。昨年は成績(
JRA25勝)を落としたので改めて自分がやれることに、しっかり取り組んでいきたい」と意気込みを伝えた。人馬ともにフレッシュな状態。いきなり全開ムードが漂っている。
スポニチ