今週の日曜日は、中山競馬場で
アメリカジョッキークラブカップ(GII、以下AJCC)が行われます。
今週末の中山競馬場は雨予報となっており、道悪での競馬が予想されます。
過去10年のAJCCで道悪となったのは20年(やや重)と21年(不良)の2回となっています。20年は
ハービンジャー産駒の
ブラストワンピースが優勝。2着に
ステイゴールド産駒の
ステイフーリッシュ、3着は
ノヴェリスト産駒の
ラストドラフトが入線。ヨーロッパの種牡馬や海外のレースで強さを見せる種牡馬の産駒が上位を独占。
21年は
エピファネイア産駒の
アリストテレスが優勝。2着は父父に
ステイゴールドがいる
ヴェルトライゼンデ、3着は
ノヴェリスト産駒の
ラストドラフト。この年も20年同様に欧州色の強い種牡馬の産駒が上位入線しています。
AJCCは主要なGIが行われる根幹距離ではなく、非根幹距離の芝2200mになります。元々、欧州への適性が高い種牡馬を父に持つ馬の活躍が目立ちますし、道悪でその個性の重要度に拍車がかかりこのような傾向となっているのではないでしょうか。
現時点でレース当日の馬場状態は分かりませんが、仮に道悪となった場合は血統面に注目して予想を組み立てるのも面白いかもしれませんね。
はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。
◆総合力の高さが際立つベテラン
今週のAJCCでAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想される
ボッケリーニでした。
週初の本命候補にも挙がっていた本馬ですが、最終追い切りや枠順発表後もその評価に変化はなく、AIも太鼓判を推しているようです。
22年以降に出走したGII以下では8戦2勝2着5回3着1回と複勝圏内を外していないように安定感は抜群です。今年で8歳となるベテランですが、近走もしっかりと結果を残していますし能力の衰えは感じられません。
22年の
日経賞(GII)では
タイトルホルダーとクビ差の接戦を演じていますし、同年の
京都大賞典でも
ジャパンC(GI)勝ち馬
ヴェラアズールと差のない競馬をしています。GIでは思うような結果を残せていませんが、GII以下ならば格上の存在と言えるのではないでしょうか。
競馬場や左右の回り、距離などを問わずに結果を出しているのは総合力が高い証。さらに馬場状態も不問。23年には不良馬場だった
日経賞2着、同年の重馬場で行われた
京都大賞典2着と好走しており、道悪でのパフォーマンスを落とす事はなさそうな点も好印象です。
ボッケリーニの父は
キングカメハメハ。
キングカメハメハを父に持つ
ルーラーシップや
ロードカナロアは勝ち馬を輩出していますし、
キングカメハメハ自身も母父として勝ち馬を出していますので適性は十分にありそうです。
今年のAJCCは強敵不在となりますし、
ボッケリーニには人気に応える走りを見せてもらいたいものです。