ターフを去って約2カ月、もう一つ勲章が加わった。スイスの時計メーカー、ロンジンとIFHA(国際競馬統括機関連盟)は23日、英国の首都ロンドンのサヴォイホテルで2023ロンジンレーシング
アワードセレモニーを開催し、ワールドベストレースホースとワールドベストレースを発表。昨年11月26日の
ジャパンカップでG1・6連勝を飾って引退、種牡馬入りした
イクイノックス(牡5、父
キタサンブラック)が135
ポンドで23年のレーティング世界1位に輝き、1~4着馬の平均値(牝馬は4
ポンド加算)で決まるワールドベストレースも
ジャパンカップに決まった。
一昨年は
フライトラインの140
ポンド(対象レース=パシフィッククラシック)、
バーイードの135
ポンド(インターナショナルS)に次ぐ126
ポンド(
有馬記念)で3位。昨年は3馬身半差で制した3月26日の
ドバイシーマクラシックに129
ポンドのレーティングがつき、4月の中間発表以降は一度も首位を譲らず。日本調教馬としては14年
ジャスタウェイ以来、史上2頭目の快挙。
エルコンドルパサーの134
ポンド(対象レース=99年
凱旋門賞2着)を超え、日本調教馬の歴代最高値となった。
世界中の競馬ファン、ホースマンに改めて存在感をアピールする今回の受賞。表彰式に合わせ、シルクレーシングの米本昌史代表、
木村哲也師らとロンドン入りしたルメールは壇上で「大きな期待が懸かっていたけど恐れることなく、いつも自信を持って、楽しんで乗れました。
イクイノックスは賢くて、美しいス
トライドで、とても速く走れるフィジカルとメンタルを兼ね備えていました」と
スピーチ。場内の関係者から大きな拍手を送られた。
近年の世界1位馬(調教国)とレーティング、対象レースは以下の通り。
03年
ホークウイング(アイルランド) 134 ロッキンジS
04年
ゴーストザッパー(米国) 130
BCクラシック05年 ハリケーンラン(フランス) 130
凱旋門賞06年
インヴァソール(米国) 129
BCクラシック07年 マンデュロ(フランス) 131
プリンスオブウェールズS08年
カーリン(米国) 130
ドバイワールドカップ、スティーブンフォスターハンデの2鞍
〃
ニューアプローチ(アイルランド) 130 英チャンピオンS
09年
シーザスターズ(アイルランド) 136
愛チャンピオンS10年
ハービンジャー(英国) 135
キングジョージ11年
フランケル(英国) 136 サセックスS、クイーンエリザベス2世Sの2鞍
12年
フランケル(英国) 140 クイーンアンS、インターナショナルSの2鞍
13年
ブラックキャビア(
オーストラリア)130
ブラックキャビアライトニング、TJスミスSの2鞍
〃
トレヴ(フランス) 130
凱旋門賞14年
ジャスタウェイ(日本) 130 ドバイデューティフリー
15年
アメリカンファラオ(米国) 134
BCクラシック16年
アロゲート(米国) 134
BCクラシック17年
アロゲート(米国) 134
ドバイワールドカップ18年
クラックスマン(英国) 130 英チャンピオンS
〃 ウィンクス(
オーストラリア) 130
コックスプレート19年
クリスタルオーシャン(英国) 128
プリンスオブウェールズS 〃
エネイブル(英国) 128
キングジョージ 〃
ヴァルトガイスト(フランス) 128
凱旋門賞20年
ガイヤース(英国) 130 インターナショナルS
21年
ニックスゴー(米国) 129
BCクラシック22年
フライトライン(米国) 140 パシフィッククラシック
23年
イクイノックス(日本) 135
ジャパンカップ ▽レーティング 競走馬の能力を示す客観的な指標で、着差や負担重量などを基に、国際的に統一された基準により、数値化したもの。
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