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シルクロードS・G3」(28日、京都)
厩舎期待の素質馬
エターナルタイムが、2度目の重賞チャレンジでタイトル奪取に燃える。今回は右回り、1200メートル、京都コースと初物ずくめでも、乗り越えられると信じての挑戦だ。
母マジックタイムは5歳時に覚醒して重賞V2。明けて5歳を迎えた娘も母と同じ成長曲線を描くか、要注目だ。
エターナルタイムは明け5歳馬ではキャリアは少ない部類で、今回がデビュー9戦目。「そんなに丈夫な馬ではないから」という中川師の言葉通り、ここまで大切に使われてきた厩舎の期待馬だ。
今回は初めて経験する条件が(1)右回り(2)1200メートル(3)京都コースと3つある。これまでは東京7戦、新潟1戦と全て左回りでの戦いだったが、右回りに関して「特に気にしていない」と問題視はしていない。また、初のス
プリント戦にも「スタートがいい馬だから、あまり心配はない」と対応可能という見立てだ。
問題は3つ目の京都コース。長距離輸送に関しては、「初めてになるけど、おとなしい馬なので問題はないと思う」と指揮官。3歳夏には新潟への輸送競馬で2着と、一応の成績は残せている。ただ、唯一不安があるとすれば、今の京都芝の馬場状態。「良馬場の方がいいタイプなので、どこまで回復してくれるか」と、傷んだ馬場を危惧する。
重賞初挑戦だった前走の
富士Sは、好位から抜け出しを狙ったが伸び切れず6着。「前走はペースが速かった。ハイペースを経験したのが初めてで、ジョッキーは休み明けの影響もあったのかもと言っていた。レース後は放牧に出して、帰ってきてからは順調です」と、ここまでの調整過程に狂いはない。
母マジックタイムが急激に力をつけ、重賞V2を果たしたのが5歳時。大切に育てられた素質馬が母同様の成長曲線を描くか-。この一戦のパフォーマンスで分かりそうだ。
提供:デイリースポーツ