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初来日でも適応 ルメートルは馬券的にも今が旬

スポニチ
  • 2024年01月24日(水) 10時15分
 日々トレセンや競馬場など現場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」は大阪本社の寺下厚司(40)が担当する。年明けから短期免許で騎乗しているオレリアン・ルメートル(34)は初来日で早くも7勝を挙げる活躍。鞍上に話を聞き、馬券的に狙えるポイントを探った。

 年明けから5人の外国人騎手が短期免許を取得して騎乗。先週のAJC杯は女性騎手レイチェル・キング(33=オーストラリア)がチャックネイトJRA即重賞初Vを飾った。一方、京都開催ではフランス出身のオレリアン・ルメートルが7勝を挙げ、リーディング上位の活躍を見せている。

 初来日となる鞍上は昨年、英仏でG15勝。ブルーローズセンで仏1000ギニー&仏オークスの牝馬2冠を制した後、日本で騎乗することを視野に入れた。「仏オークスの後、日本で乗れる資格が発生するのかフランスの事務所に相談。日本に来て乗れるチャンスがあれば来たいという意思はありましたよ」と振り返る。「日本の競馬は大きいレースも多いし、世界で見ていても凄く質の高い馬を提供している。自分で乗って確かめたいと思っていた」。

 妻と2人の子供を母国に残し単身で来日。同郷のルメールや、日本で騎乗経験のあるクリスチャン・デムーロにもアドバイスをもらった。「日本の競馬は最初から速いけどフランスだと遅い。ペースが全然違う。そういうところを事前に教えてもらっていたのでペースにフィットするのが早まったかな」と明かす。

 騎乗初日から勝ち星を挙げ、3週間で7勝をマーク。「気分的には楽しんで乗せてもらっています」と笑みを浮かべる。7勝のうち3勝は母国にはないダート戦で挙げた。「フランスは芝とオールウェザーだけ。5、6年前にアメリカで乗っていたこともあったし1週目でダートを経験させてもらい、勝ち星も挙げることができた。今はそこまで不安はない」と頼もしい。

 鞍上が騎乗した馬の回収率は単勝144%、複勝104%と共に黒字収支。馬券的にも“おいしい”ジョッキーだ。特に3角3番手以内だった騎乗馬は【6・1・3・8】の成績(=複勝率55・6%)、単勝回収率は420%まではね上がる。「馬を御するのが自分のいいところ」と話す鞍上。好位でコントロールした時の信頼度はグンとアップする。

 いきなり日本のレースで結果を出した鞍上は日本の食にもすぐにフィット。「特に食べ物で嫌いな物はないので全部、食べるものはおいしいと思う。これからいろんな物を食べていければと思う」。免許期間は2月25日まで。馬柱を見ると一瞬、ルメールと見間違いそうになるが、馬券的にはどっちも外せない存在だ。

 ◇オレリアン・ルメートル 1989年7月3日生まれ、フランス出身の34歳。今月から初の短期免許で来日中(期間は2月25日まで)。身元引受調教師は栗東・斉藤崇師、契約馬主はフジイ興産株式会社。昨年はブルーローズセンで仏1000ギニー&仏オークスの牝馬2冠を制するなどG15勝を挙げ、仏リーディング5位(685戦75勝)。JRA通算56戦7勝。1メートル68、52キロ。

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