重賞レースを含めば、
JRAだけで年間900以上ある「レース名」。何気なく目にしている名前でも、その裏側には秘められた謎がある。そこでレース名の疑問を
JRAに直撃してみた。
「
英彦山特別」や「
糺の森特別」、「
安達太良ステークス」など、レース名には各地の地名、名所が多く使われている。中には難読だったり、物珍しいものもあり、「なんて読むんだろう?」「何があるところなんだろう?」と、思わず調べてしまった競馬ファンもいるのではないだろうか。
どこの地名を採用するのか、どのレースにあてるのかについて、
JRAに尋ねたところ、「お客様にとってなじみ深い競走名を継続すること」を念頭に置いているものの、明確な基準はないという。ただし、原則として、2歳〜3歳春の競走には季節の花や植物の名を使っており、地名や山、河川は3(4)歳以上のレースに限られる。
東京競馬で「三峰山特別」=埼玉、「
横浜ステークス」=神奈川、「
石和特別」=山梨といった競走が実施されているように、競馬場が位置する都道府県に限らず、周辺地域ならば採用されることがある。阪神競馬の「
米子ステークス」=鳥取県のように200km以上離れていても(ただし、ウインズ米子が存在する)使われる場合や、瀬戸内海を挟んだ徳島県を指す「
鳴門ステークス」も行われている。
そうなると、レース名で47都道府県制覇を期待したくなる。だが、現在使用していない競走名も多数あることや、すべての記録を確認できないことから、登場しない都道府県がいくつあるのかは
JRAでも不明。残念ながら、レース名で北から南まで網羅というのは、難しいようだった。
さて、あなたのゆかりの地名はレース名になっているだろうか。