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【サウジC】ウシュバテソーロ 大興奮のゴール前で惜しい2着 高木師「一瞬やったと…」

スポニチ
  • 2024年02月26日(月) 05時05分
 世界最高賞金(1着1000万ドル=約15億円)を誇るG1サウジカップが24日(日本時間同日深夜)、キングアブドゥルアジーズ競馬場で行われた。4頭出走した日本馬の最先着はウシュバテソーロ。後方から追い込んだが頭差2着に惜敗した。優勝は米国馬セニョールバスカドール。同日に行われた5重賞に日本馬は計17頭出走。G3サウジダービーをフォーエバーヤング、リヤドダートスプリントをリメイクが制した。

 再び届いたと思われた世界の頂。先行馬群をのみ込んだウシュバテソーロだったが…。ゴール目前、さらに外を伸びた米国の伏兵セニョールバスカドールが強襲。頭差で屈した。

 ウシュバはこの日も先行馬群から大きく離れた最後方でじっくり脚をためた。川田は「素晴らしい状態でレース自体も気持ちが向いてくれました。返し馬からやる気を非常に見せていたし、ゲートも長く待たされましたが変な気も起こしませんでした。最初のコーナーがいつもと違うので、そろそろだよと伝えながらの道中でした」と振り返る。コーナリングで徐々に押し上げ、直線は外へ。激しい先行争いで力尽きたライバルを次々とかわして先頭に躍り出た瞬間、背後をマークしていた勝ち馬が襲いかかった。写真判定の末、場内に勝ち馬の名前が大音量でアナウンスされた。川田は悔しさを押し殺し「素晴らしい走りをしてくれました。ただ、勝てなかっただけ」と相棒を称えた。

 見守った高木師は「悔しいのひと言に尽きる。一瞬やったと思いました。完璧なタイミングで差したと思ったのですが…」と唇をかみしめる。次戦は連覇が懸かるドバイワールドC(3月30日、メイダン)を予定。「2000メートルの方が競馬はしやすい」と前を向いた。敗れたが、それでも2着賞金350万ドル(約5億2600万円)をゲットし総獲得賞金は約19億円に到達。ドバイでイクイノックスの日本馬最高獲得賞金(22億1544万6100円)の記録更新を目指す。

 《米国の“伏兵”が見事G1初勝利》先行争いが激化。大方の予想通り、G1未勝利の海外勢ながら日本国内の単勝オッズで6番人気に支持された末脚特化型セニョールバスカドールにはおあつらえ向きの展開となった。

 道中は図らずもウシュバテソーロを徹底マークする形に。道を切り開く同型の日本馬の蹄跡を追い、残り50メートルで牙をむいた。鞍上アルバラードの右ムチがうなる。「近2走は不運にも馬場が向かなかった。今日はフェアな馬場だったので届くと思っていた。馬を信じていた」。文字通りの大外一気。馬群から大きく離れて追走していた2頭の叩き合いはセニョールに軍配が上がった。

 愛馬の激走に感激が隠せないフィンチャー師は「アメージング。泣きそうになった」と興奮しきり。「馬の状態次第だが、ドバイ遠征を計画している」とドバイワールドCで日本勢との再戦が濃厚となっている。

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