皐月賞トライアル「第61回
弥生賞ディープインパクト記念」が3日、中山競馬場で行われ、
ミルコ・デムーロ(45)騎乗の6番人気
コスモキュランダが早め進出から抜け出しレースレコード(1分59秒8)で優勝。父
アルアインに産駒初の重賞勝利をプレゼントした。2着
シンエンペラー、3着
シリウスコルトまでが
皐月賞(4月14日、中山)の優先出走権を獲得した。
まさにミルコマジック!好スタートを切った
コスモキュランダ。上々の滑り出しだったが、M・デムーロは後方9番手で待機策を取った。ここからイ
タリア生まれの策士の勝負勘がさえ渡る。
1000メートル通過は60秒4。「向正面でペースが遅いと判断した。今日のレースを振り返ると前残りの馬場だったし、道中で動いた方がいいと思った」。この好判断が勝利をグッと近づけた。3角手前であっという間に2番手を確保。そこから一気にペースアップ。直線を迎えたところで主導権を握った
シリウスコルトに抜群の手応えのまま並びかけた。すぐに先頭に立つと鞍上のムチがうなる。
シンエンペラーの猛追を振り払い、力強い
ガッツポーズを右手で決めた。
厩舎サイドと綿密に練った作戦が見事にはまった。キャリア7戦目での重賞初制覇。管理する加藤士師は「いつも脚を余していたレース内容になっていたので、今日は思い切って前で運ぼうと」。M・デムーロもそのレースプランをきっちり遂行。良馬場発表ながらタフなコンディションで、16年
マカヒキがマークしたレースレコード1分59秒9を0秒1更新する走りにつなげた。
混戦ムードとなったクラシック戦線。骨っぽいラ
イバルたちがそろった一戦で大金星を挙げたことにより、主役候補となったキュランダ。加藤士師も「毎回使うごとに成長してくれている。まだ幼い部分もありますが、心身共に成長が著しいです」と話し、17年に父が制した
皐月賞へ「本番に向けていい競馬ができました」と父子制覇を夢見る。
皐月賞4勝、あまたの名馬にまたがってきたM・デムーロ。1カ月後の中山で再び力強い
ガッツポーズが見られるかもしれない。
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コスモキュランダ 父
アルアイン 母サザンスピード(母の父サザンイメージ)21年2月23日生まれ 牡3歳 美浦・加藤士厩舎所属 馬主・ビッグレッド
ファーム 生産者・北海道新冠町のビッグレッド
ファーム 戦績7戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金6641万4000円 馬名の由来は「冠名+
オーストラリア北東部の熱帯雨林。世界遺産」。
スポニチ