今年こそ悲願の戴冠なるか。21年から23年まで
天皇賞(春)で3年連続2着の
ディープボンド(牡7、栗東・
大久保龍志厩舎)が、「4度目の正直」を狙って参戦する。そこで“
シルバーコレクター”をキーワードに同一GIで3年連続で2着となった馬をみていきたい。
最近で知られるのは
クロコスミアだろう。
エリザベス女王杯で17年から19年まで3年連続で2着。この間、他のレースでは一度も連対がなく、極端に
エリザベス女王杯の適性が高かった馬といえる。障害では意外にも
ゴーカイの名前が挙がる。00年と01年の
中山グランドジャンプを連覇した名ジャンパーだが、一方で99年から01年まで
中山大障害で3年連続2着。01年は4歳下の半弟
ユウフヨウホウに屈しての銀メダルだった。
JRA・GI以外では
オメガパフュームをピックアップしたい。18〜21年の
東京大賞典を制し、日本競馬史上初となる同一GI4連覇を果たしたダート王。しかしながら、
JBCクラシックでは18年から21年まで4年連続で2着だった。開催場は京都、浦和、大井、金沢、勝ち馬は
ケイティブレイブ、
チュウワウィザード、
クリソベリル、
ミューチャリーと全て異なっていたが、なぜか勝利に一歩届かなかった。
番外編として
シーキングザダイヤを取り上げたい。GIの3年連続2着こそなかったが、GIとJpn1を計20戦して2着9回。これは
JRA所属馬として過去最多の数字だ。05年と06年には
川崎記念、
フェブラリーS、
ジャパンCダートの3レースで2年連続2着。これほどまでに悔しさを味わった馬はそうそう出てこないはずだ。
同一レースではないが、GIで3度2着になった“最強の2勝馬”
サウンズオブアースや、19年の
オークス、
秋華賞、
ジャパンCと出走したGIで3連続2着となった
カレンブーケドールなど
シルバーコレクターと言われる存在は多数。金メダルに届かなくとも、懸命に走り続けた姿はこれからもファンの記憶に残り続ける。