G3「第21回
福島牝馬S」が20日、福島競馬場で行われた。4番手イン追走の1番人気
コスタボニータが直線伸び、先に先頭に立った
フィールシンパシーをゴール前で首差かわして快勝。6度目の挑戦で念願の重賞初制覇を飾り、
ヴィクトリアマイル(5月12日、東京)の優先出走権を獲得した。
コスタボニータが初参戦の福島で夢をかなえた。人気が割れる中、単勝4・4倍の1番人気。絶好1番枠を生かし、4〜5番手インにこだわった。向正面で落馬のアク
シデントはあったが、それもインで何とか回避。残り1F。
ウインピクシス、
フィールシンパシーの真後ろで一瞬追い出しは遅れたが、外に出すとビュ〜ンと加速。重賞挑戦6度目で悲願初Vを飾った。
岩田望は「今日の馬場は内有利。金曜に枠が出た時点で、いい勝負ができると思っていた。1週前追いに乗せていただき、返し馬の感じも良かった。直線はスムーズにはいきませんでしたが、馬が頑張ってくれました」と初コンビの相棒を称えた。
昨年2月東京の
初音Sを勝ってオープン入りしてから約1年2カ月。昨春の
阪神牝馬Sを含め、重賞で3着3回がありながら、なかなかタイトルに届かなかった。杉山佳師は「最後2着かな?と思ったけど、よく差した。これまでハイペースに巻き込まれたり、スローになったりで…。枠も良かったし、1番人気は(
福島牝馬Sの)成績が良くないというのだけが不安でしたが、スポット参戦のジョッキーがうまく乗ってくれた。さすがです」と笑顔で好騎乗を称賛した。
次走は、優先出走権をつかんだ
ヴィクトリアマイルに挑む。岩田望は「レースセンスがいいし、一瞬の脚は素晴らしい。まだまだ強くなると思う」と目を輝かせる。指揮官は「G1に行きたいと思います。道悪に強いタイプの
イスラボニータ産駒。渋るようなら」。東北の地でつかんだ財産を武器に、初挑戦となるG1舞台に思いをはせていた。
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コスタボニータ 父
イスラボニータ 母レディイン(母の父ケンドール)19年4月29日生まれ 牝5歳 栗東・杉山佳厩舎所属 馬主・谷掛龍夫氏 生産者・北海道千歳市の社台
ファーム 戦績17戦5勝(重賞初制覇) 総獲得賞金1億4375万4000円 馬名の由来は「美しい海岸」(スペイン語)。父名から連想。
スポニチ