◆第29回
NHKマイルC・G1(5月5日、東京競馬場・芝1600メートル)
過去10年ではニュージーランドT組が2勝、2着2回、3着2回とデータ上ではトップだが、今年に限ると疑問符が付く。稍重で行われた一戦は
エコロブルームが勝利し、走破時計は1分34秒4。昨年も同様に稍重で行われたが、勝った
エエヤンより0秒7も遅かった。加えて上位3頭は逃げ、好位で比較的ロスなく立ち回ってのもの。もちろんペースや馬場状態次第でパフォーマンスを上げる馬がいておかしくないが、今回は別路線組に目を向けたい。
ファルコンSで強烈なインパクトを見せた
ダノンマッキンリーが面白い。4角14番手から繰り出した末脚はラスト3ハロン33秒6。大外から次位の
シュトラウスに0秒5もの差をつける次元の違う末脚で突き抜けた。さらに特筆すべきは、同レースの過去10年で上がり3ハロンが33秒台だったのはこの馬ただ一頭だという点だ。良馬場で行われたのは5戦あったが、2位の
ハッピーアワー(19年1着)が34秒0なだけに、そのすごさがより際立つ。
ファルコンSからは20年に
ラウダシオンが2着から巻き返して優勝。09年Vの
ジョーカプチーノも
トライアルを挟んでG1タイトルをつかみ取っているだけに、見過ごせない。(石行 佑介)
スポーツ報知