JRAの調教助手、厩務員が加盟している3労組(関東労、美駒労、関西労)が、25日午前0時から24時間のス
トライキに突入した。
前回は競馬開催に限定したものだったが、今回はトレセンでの調教などの業務も対象に。美浦トレセンでは、労組関係者が出勤してきた厩舎従業員に対し、ス
トライキに協力を求めた。「『警告』ス
トライキ不参加は団体行動権を妨害する行為であり、組合規約に則り重い罰則の対象となります」と書かれた看板も掲出された。普段は数多くの馬が調教に向かう馬場開場時刻の4時半を回っても馬場入りする馬はわずかで、栗東トレセンで坂路に861頭、CWに264頭が馬場入りしたのに対し、美浦は坂路が213頭、Wが37頭(全て延べ頭数)と極端に少なかった。
トレセンで取材に応じた関東労の小倉祥治書記長は「前回は競馬開催を対象としたス
トライキでしたが、今回は全員を対象とさせてもらいました。ファンには申し訳ない気持ちです。この業界は人手不足で若い人も早い年齢で辞めています。働く環境を変えていきたい」と訴えた。
東京競馬場では、午前8時過ぎから開門の9時まで労組関係者がビラ配りなどを行った。美駒労の磯部和人委員長は「ファンの方々に私たちの現状を説明して、ス
トライキまで至った経緯を理解してもらい、正常な交渉を後押ししてもらいたい」とコメントした。最終レース終了後にもビラ配りなどを行う可能性がある。
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トライキに伴い、調教師、非組合員らが開催業務に従事。13年
皐月賞、16年
安田記念覇者の
ロゴタイプを手掛けた
田中剛師がパドックで馬を引いたり、17年NHKマイルC覇者
アエロリットを管理した菊沢師が東京1Rを制した管理馬
オルゴーリオの手綱を引いて口取りを行うなど、普段とは違った形で開催が行われている。
提供:デイリースポーツ