主役の座は譲らない。「第74回
安田記念」の最終追い切りが東西トレセンで行われた。
セリフォスに上昇機運。休み明けをひと叩きして確実に良化。22年は4着で昨年2着、今年こその思いだ。22年
マイルCS覇者が復権に燃える。
3度目の挑戦で戴冠を狙う。
セリフォスの最終追いは坂路単走。調教師自らが騎乗、馬なりで4F56秒9~12秒7をマークした。実質的な最終追い切りは1週前に消化。川田騎乗でCWコース6F78秒9、ラスト3F35秒9もなかなかお目にかかれる数字ではない。抜群の時計を叩き出した。今週は微調整程度で十分。中内田師は「先週ジョッキーがまたがって、時計を出してもらった。思ったより速かったけど、しっかりと走ってくれた。今週はサラッと。フレッシュな感じで非常にいい状態です。古馬になって調子が思うようにいかないこともあったけど、今回は順調ですね」と淡々とした語り口の中に手応えを漂わせた。
少し気性的に難しい面を抱えながらでも、3歳時に
マイルCSを制したバリバリのG1ウイナー。実力は確かだ。今年初戦の
マイラーズCは
ソウルラッシュから0秒3差の2着。仕上げ途上で初めての道悪だったことを思えば十分な内容。その後はここを目標に攻めを重ねた。この舞台は3歳秋の富士Sで好時計(1分32秒0)勝ち。高速決着になっても対応できる。
鞍上の川田は今回が6度目のコンビ。「前走は内容のある競馬をしてくれました。1週前追い切りは使ったことで動きが良くなりました。十分な動きです」と上々の
ジャッジ。22年
マイルCSから勝ち星は遠ざかっているが、復権の足音は確実に聞こえてくる。
今年は香港から強豪2頭が参戦する。川田も「凄い強い2頭だと思っています。いい結果を出せるように準備をしていきたい」と意気込んだ。充実期を迎えた5歳春。一昨年が4着で昨年2着。さあ、ホップ
ステップジャンプ。三度目の正直、今年こそ仕留めてみせる。
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