「
安田記念・G1」(6月2日、東京)
ラスト1F、スッと加速してみせた。伸びやかなフットワークで栗東坂路を駆け上がっていた
ナミュールが29日、涼しい顔で風を切る。4F56秒0-40秒7-11秒9。ごく自然に鋭さを伝え、最終リハを打ち上げた。
「テンからゆっくり行って最後も13秒ぐらいで抱えて上がってくる感じで」。管理する高野師が描いていたシナリオとは、若干異なる形。それでも、首を横に振るような誤差ではない。「少し速い気はしましたが、無理はしていませんし、十分にためが利いていましたね。息の乱れもなく、硬いところを歩いた時も違和感はなかった」。時計を精査し、フレッシュな状態であることを確認できたという。
出遅れた前走のヴィクトリアM(8着)ではリズムに乗れず、はじけなかった。中2週での再東上となるが、準備は整ったとの判断。師は「ゲートをしっかり出して、いいリズムで走らせたい」と巻き返しを期す。18年から6年連続して牝馬が連対している
安田記念。その系譜を引き継ぎ、逆襲に転じる。
<調教診断>最終調整はいつも通り坂路を軽くキャンターで駆け上がった後、2本目に敢行。4F56秒0とゆったりしたペースで運び、ラストは11秒9と鋭い切れを発揮した。昨年マイルCSを制覇した時の最終追いも、栗東坂路で4F58秒4と爆発力をじっくりためるような調整だった。中2週だが、連戦の疲れも感じさせない。
提供:デイリースポーツ