スマートフォン版へ

【安田記念】ロマンチックウォリアー 18年ぶり香港馬がV 初の日本遠征もシャム師「自信あった」

スポニチ
  • 2024年06月03日(月) 05時29分
 ロマンチックは海を渡っても止まらない!!春の最強マイラー決定戦「第74回安田記念」が2日、東京競馬場で行われた。香港から参戦したロマンチックウォリアーが1番人気に応え、昨年のコックスプレート(オーストラリア)から続くG15連勝(通算8勝目)を達成。安田記念の外国馬Vは、06年の香港馬ブリッシュラック以来18年ぶり。香港馬のJRA・G1制覇は6度目。鞍上のジェームズ・マクドナルド(32=ニュージーランド)は日本初勝利をG1で成し遂げた。

 強い、強過ぎる。ライバルの脚色が明らかに苦しくなった直線。ロマンチックウォリアーだけが真一文字に伸び続ける。これでオーストラリア、香港、日本を渡り歩いてG15連勝。18年ぶりに香港馬が安田記念を制した。シャム師は「最後までナーバスにはならなかった。馬、騎手、チームそして私にも自信があった」。力強く「コンフィデンス(自信)」というワードを4回繰り返した。

 3つの逆風をはね返した。初の日本遠征。遠目でも分かるほどに発汗していたが、いつも通り好位をゲット。久々のマイルG1の流れでも問題なく追走した。そして、最大の逆境は4角から直線にかけての攻防。先週のダービーを制した日本が誇る名手・横山典が外から馬体を併せ抑え込む。「外からの圧力が強く、4、5歩分は(仕掛けが)遅れた」と鞍上。それでも前の馬が内に進路を取り開けたVロード。一瞬で最大速度に達して抜け出すと、迫るナミュールを半馬身差で退けた。「ラスト1Fで彼が本気を出すと、なかなか付いてこられる馬はいない。私のキャリアの中でもベストな馬です」。ゴール後、右手を高く突き上げた鞍上は相棒を絶賛した。

 シャム師にとっても格別な1勝となった。調教助手時代はフェアリーキングプローン(00年安田記念V)、インディジェナス(99年ジャパンC2着)などを手がけたアイヴァン・アラン厩舎に所属し、何度も日本遠征に同行した。「かつての経験が生きた。当時は競馬学校(千葉県白井市)で検疫を受けさせられたが、今は(国際厩舎の完成で)直接東京入りできるので調整がしやすくなった」。師匠に肩を並べた喜び、そして整えられたJRAの環境に感謝を述べた。

 日本の調教施設に学び、18年8月、中国本土の広東省に従化区(ツォンファー)トレーニングセンターが完成。若駒時代から立派な坂路で鍛錬を積んできた。昨年末の香港国際競走、今年4月のチャンピオンズデーと日本馬は勝利なし。着実につけた実力を、アウェーでも存分に見せつけた。

 今後についてシャム師は「10月まで走らせない。前哨戦を使うかは未定だが、次戦は年末の香港ミーティング(国際競走)になると思う」と語った。延べ30頭の日本の精鋭馬に一度も先着を許していない香港の雄。暮れの大一番でも日本勢の高い壁として立ちはだかる。

 ロマンチックウォリアー 父アクラメイション 母フォークメロディ(母の父ストリートクライ)18年3月18日生まれ セン6歳 香港・シャム厩舎所属 馬主・パッファイ・ラウ氏 生産者・アイルランドのCorduff Stud 戦績20戦15勝(重賞9勝目) 総獲得賞金約27億6808万円 香港馬名は浪漫勇士。

スポニチ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す