「
函館スプリントS・G3」(9日、函館)
北の大地で、夏を告げる短距離戦が幕を開ける。主役は、前走の
モルガナイトSで初の千二ながら快勝した
アサカラキングだ。2走前の
阪急杯では2着と好走。圧倒的なスピードを誇る快速馬が、秋の大一番への足掛かりにする。
スピードを武器にして勝利を積み重ねてきた
アサカラキングが、重賞初制覇を狙う。管理する
斎藤誠師は大きな期待を寄せており、「ここを勝って秋は
スプリンターズSへ行きたいですね。それくらいの馬だと思っています」と力を込める。
初勝利は中山芝2000メートル戦。ただ、その後はひと息のレースが続き、距離を短縮した中京のマイル戦で2勝目をつかんだ。そこから距離短縮ごとにパフォーマンスを上げ、前走の
モルガナイトSは初の1200メートル戦で2馬身差の快勝。持ち前のスピードを生かして逃げ切った。師は「いい競馬ができたと思います」とス
プリンターとしての資質を評価する。
3度目となる重賞挑戦。2走前の
阪急杯は外の16番枠からハナを奪い、最後まで粘るも鼻差2着に敗れた。師は「外枠で先頭に立つまでに脚を使ってしまった。それに対して勝ち馬は1番枠でしたから」と分析。枠順による立ち回りの差が勝敗に影響したところがあった。力負けではない。「勝ち馬はその後、重賞を勝っていますしね」とうなずく。勝った
ウインマーベルは2走後の京王杯SCを制し、重賞4勝目を記録。メンバーレベルの高さもうかがえる。
師は「自分の競馬さえできれば、負けるイメージは湧かないです。ここで負けているようではG1なんて言ってられませんから」とVを意識する。秋の大舞台へ進むためには賞金加算が必要となる。北の大地で勝利をつかみ取り、G1への道を切り開く。
提供:デイリースポーツ