ダービーが先月末に終わり、汗ばむ陽気も増えてきたが、今週末からは函館競馬が開幕。7月14日までの12日間に渡る開催で、夏競馬を盛り上げていく。
昨年は
レガレイラが当地でデビューし、暮れには
ホープフルSを制覇。振り返れば
ナリタブライアンや
ゴールドシップなど、数々の名馬が函館からキャリアをスタートさせている。これから新馬戦も本格化していくが、函館で初陣を迎えた馬には、どんな“名馬”が居たのだろうか。その一部を振り返ってみたい。
■
ナリタブライアンその
トレードマークから「
シャドーロールの怪物」との異名を持つ。93年8月に函館の3歳新馬で初陣を迎え2着に入り、中1週で折り返しの新馬戦を快勝。暮れの朝日杯3歳SでGI初制覇を飾ると、クラシックは圧巻の強さで三冠を達成。さらには
有馬記念で古馬さえも撃破した。今でも20世紀で一番の名馬に挙げる声は多い。
■
ゴールドシップ11年7月に当地で初陣を迎えると、後方から徐々に位置取りをあげていき、最後はゴール直前でアタマ差とらえて勝利。勝ち時計の1分51秒2は当時の2歳コースレコードだった。その後は豪快なマクリの競馬や、芦毛の愛らしい見た目、奇抜な性格でファンを獲得。もちろん実績面でも素晴らしく、GI・6勝を挙げる活躍だった。
■
サッカーボーイ尾花栗毛の派手な馬体と、勝てば圧勝のキャラクターで人気を博し、「
テンポイントの再来」という呼び声もあった。87年8月にデビューを迎えた同馬は、逃げて9馬身差の圧勝。暮れの阪神3歳Sは8馬身差を付けて、GIタイトルを獲得した。クラシックは故障や距離適性もあって振るわなかったが、
マイルCSは4馬身差で古馬を撃破した。
■
メジロパーマー89年8月のデビュー。初戦、折り返しの新馬はともに2着だったが、未勝利と
コスモス賞を当地で連勝。その後は長く低迷したが、経験を積みながら大逃げの
スタイルを確立する。6歳になると才能が花開き、春に
新潟大賞典と
宝塚記念を連勝。秋2戦は崩れたが、暮れの
有馬記念を逃げ切り、史上5頭目の春秋
グランプリ制覇を決めた。
■
ローレルゲレイロ芝1000mの新馬戦で快足とばして3馬身半差の快勝。以降も屈指のスピードを武器に短距離戦線で活躍する。
朝日杯FS、
NHKマイルCでともに2着と、好走しながらGIタイトルには遠かったが、09年の
高松宮記念でついに初戴冠。同年秋には
スプリンターズSも制し、史上3頭目となる同一年
JRAス
プリントGI制覇の偉業を達成した。
■
ソダシ白毛馬として初めての芝新馬勝ちを決めると、
札幌2歳Sで「白毛初の芝重賞勝ち」、暮れの阪神JFで「白毛初のGI制覇」を達成するなど、次々に記録を打ち立てていく。21年には
桜花賞、22年には
ヴィクトリアマイルを制すなどGI・3勝。写真集をはじめ、数多くのグッズが販売されるなど、競馬場の内外で多くのファンを集めた。
そのほかにも
ロゴタイプや
ウイニングチケット、
ホエールキャプチャなどが函館でデビューしたのち、GIホースへと上り詰めている。今年も当地からのちのビッグネームが羽ばたくか。若駒たちの戦いから目が離せない。
【函館デビューで、後にGIを勝利した馬】
レガレイラニシノデイジーソダシアンジュデジールロゴタイプローブティサージュホエールキャプチャゴールドシップエリンコートローレルゲレイロアドマイヤムーンローブデコルテブランディスヤマニンシュクルダンツフレームチアズグレイスウメノファイバーマイネルラヴメジロブライトマイネルマックスイシノサンデーナリタブライアンレガシーワールドウイニングチケットメジロパーマーメジロライアンライトカラーラッキーゲランサッカーボーイサクラチヨノオーマックスビューティメリーナイス※
JRAのみ。86年以降。