「
マーメイドS・G3」(16日、京都)
エリカヴィータは2年前、デビュー3戦目のフ
ローラSで重賞初制覇。輝かしい未来が待っているかに思えたが、その後は苦難の連続だった。
オークス9着→
秋華賞13着と同世代のラ
イバルに大敗。それからは重賞戦線で掲示板に載ることすらできず、暗く長いトンネルでさまよっていた。しかし、前走の福島牝馬Sが0秒4差5着。ようやく一筋の光が見え、陣営の意気もがぜん上がる。
火曜は翌日の最終リハに備え、美浦坂路を4F66秒5-16秒0で登坂。鈴木助手は「最近はずっと落ち着いていて安定していますね。気になるところはない」と目を細める。前走内容については「調教とレースで(走りが)合っていなかっただけで、やれるもんだと思っていました。あれくらい走れていいんですよ」と満足げだ。そして「半年くらい前から古馬になった感じで、チャカチャカしなくなってきました。デビュー当初から我の強いところがあったのでね」と、ここにきての精神面の成長を喜んだ。
前回に続く牝馬限定重賞で、負担重量は前走比2キロ減の54キロ。G2勝ちの実績を考えれば恵まれた印象もある。この日計測した馬体重は468キロ。「太いという感じはなく、今は筋肉になっている。気持ちがかみ合えば(重賞を)もう一つ勝っていい」。求められるレベルは高いが、この馬にはそれをクリアできるだけの素質と地力がある。
提供:デイリースポーツ