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史上唯一のW制覇 韋駄天カルストンライトオの偉業から20年

  • 2024年07月23日(火) 07時00分
 今週末のアイビスサマーダッシュは「真夏のスピード王決定戦」だが、どういうわけか秋のスプリント王を決めるスプリンターズSとの結びつきは薄い。過去の勝ち馬のうち、16頭が同年のスプリンターズSに出走しているが、勝ったのは1頭だけ。今回はその唯一の存在であるカルストンライトオの足跡を振り返りたい。

 カルストンライトオ父ウォーニング母オオシマルチア、母の父クリスタルグリッターズの血統。2歳秋のデビューから逃げのスタイルを貫き、4歳夏のアイビスサマーダッシュで重賞初制覇。従来のレコードを0秒2更新する53秒7の好時計Vだった。またこの時、200m〜400m間を9.8秒という数値もマークしている

 そして6歳夏に2回目のアイビスサマーダッシュ挑戦を迎える。単勝2.2倍の1番人気に支持され、5番枠からスタート。いつものように抜群のダッシュでハナを奪うと、一気に外ラチ沿いへ。残り400mから追い出されると後続との差を開き、3馬身差の圧勝を収めた。これは06年のサチノスイーティーと並び、未だにレース史上最大着差となっている。

 カルストンライトオはここからスプリンターズSに直行した。春の高松宮記念を制したサニングデール、前年覇者のデュランダルが顔を揃えた一戦。単勝は8.5倍の5番人気だったが、レースはワンサイドだった。雨が降り続き、あいにくの不良馬場となったが、カルストンライトオには関係なかった。

 いつものように難なくハナを奪うと、マイペースの逃げ。4角でスッと後続を引き離すと、残り200mでは勝負あった。後続に影すら踏ませず、悠々とゴールを駆け抜けた。2着のデュランダルにつけた4馬身差は、スプリンターズSがGIに昇格した90年以降に限ると91年のダイイチルビー、94年のサクラバクシンオーと並び、またもレース史上最大だった。04年のアイビスサマーダッシュとスプリンターズS、この2戦はカルストンライトオの競走馬人生のハイライトと言える。

 カルストンライトオは今年2月、老衰のために北海道の日西牧場で死んだ。残念ながら父を超えるような産駒は残せなかったが、一時代を築いた快足馬の雄姿に今一度、思いを馳せたい。

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