レースを予想する上で、有力な指標の一つとなるのが上がり3Fだ。しかし、新潟芝1000mにおいては、あまり語られることがないようにも…。そこで今回はあえて上がり3Fに注目し、新潟の名物重賞・アイビスサマーダッシュを振り返りたい。
まずは上がり3F最速馬の成績をチェックしよう。延べ39頭で[11-2-8-18]の勝率28%、複勝率54%。やはり
アイビスSDでも上がり3F最速馬は好成績なのだ。近4年に限れば、20年の
ビリーバーが3着(9番人気)、21年の
オールアットワンスが1着(1番人気)、22年の
ロードベイリーフが3着(14番人気)、23年も同じく
ロードベイリーフが3着(12番人気)だから、4年連続で馬券に絡んでいる。
それでは過去の上がり3F最速馬はどの馬か。答えは16年の
ブライトチェリー(7着)と18年の
クラウンアイリス(14着)の31秒5。ともにかなり後方の位置取りだったため、鋭く伸びながら勝ち負けに届いていないのは興味深い。ちなみに
JRA史上最速の上がり3Fは22年の韋駄天Sの
ルッジェーロ(5着)、同じく2歳新馬の
リバティアイランド(1着)の31秒4となっている。
また、02年の
アイビスSDで今も残る53秒7のレコードをマークした
カルストンライトオの上がり3Fは31秒9だった。このレースでは3番目の数字だが、中間の3Fを29秒6(9秒8-10秒2-9秒6)で通過しているのは驚異的。何しろレース史上、9秒台のラップが2回もマークされたのは、この1回しかないのだ。
今年はどの馬が上がり3F最速をマークするのか。そしてどんなラップが記録されるのか。レースはもちろん、数字面から見てみてもおもしろいかもしれない。