ディープインパクト産駒2頭が好気配だ。真夏のスーパーG2「第60回
札幌記念」の追い切りが14日、札幌と函館競馬場で行われた。昨年覇者
プログノーシスは雨が降る中、函館芝コース単走。最後まで集中力を保ったまま、我慢の利いた走りでスイスイ駆け抜けた。連覇へ向け、態勢を整えた。
雨の中を力強く駆け抜けた。函館で調整を進める昨年の覇者
プログノーシスは清山助手を背に芝コースで単走追い。折り合い重視の入りからダイナ
ミックな走りで直線へ。馬場の外めから手綱を持ったまま馬なりでひと伸び。3F43秒7〜1F11秒8を刻んだ。清山助手は「仕上がっているので確認程度です。そこまで時計は速くなくても大丈夫だと思っていました。馬が進んだ分だけで、動きは良好でした」と胸を張った。
金鯱賞1着、香港G1のクイーンエリザベス2世C2着から昨年同様のパターンで連覇を狙う。7日の1週前追いは西谷(レースは川田)を背に栗東CWコースで全体時計を6F83秒8にまとめ、ラスト1F11秒0はこの日の最速タイをマーク。10日、函館に入厩した。「函館に到着後も、どっしりして成長を感じられる」と充実ぶりを伝える。
芝コースで併せ馬としっかり負荷をかけた昨年の最終追いとは違って、今年は単走で微調整なのは中身ができている証拠。「彼なりに暑さを乗り越えてくれて、今年は帰厩した時の状態が良かった」と納得の笑み。「以前は体と能力が比例していないところもあったけど、そこがかみ合ってきた感じ。完成が近づいていると思っていた中で、もう一段階を上げてきた。どこまで成長するか分からない」と伸びしろを強調する。
昨年の
札幌記念は最初のコーナーを13番手で入り、向正面から馬群を縫って3角5番手、4角2番手までポジションを押し上げた。直線は馬場の真ん中からグイッと突き抜け、4馬身差独走V。地力でラ
イバルをねじ伏せた。前走クイーンエリザベス2世Cは6月
安田記念を制した香港最強馬
ロマンチックウォリアー相手に激闘の末、首差2着。清山助手は「この馬には驚かされっぱなし。今回もいつも通りの自信で臨めます」と期待を込めた。
秋は既に予備登録を済ませている
オーストラリアG1
コックスプレート(10月26日、
ムーニーバレー)への参戦に前向き。進化し続ける実績馬が視界の先にある遠征へ、弾みをつける。
《川田得意レース!勝率60%》川田は
札幌記念と好相性を誇る。過去10年で5回騎乗して【3・1・0・1】で勝率60%。この5頭は全て3番人気以内だった。14年
ハープスター、19年
ブラストワンピースで勝利。今年の
プログノーシスは連覇が懸かる。今回も大きな注目を集める。鞍上は先週の
小倉記念を
リフレーミングでV。サマー2000シリーズ連勝を華麗に決めるか。
スポニチ