史上初の3歳牡馬の戴冠なるか。
ファルコンS覇者の
ダノンマッキンリー(牡3、栗東・
藤原英昭厩舎)が、
キーンランドカップ(3歳上・GIII・芝1200m)で重賞2勝目を狙う。
ダノンマッキンリーは父
モーリス、
母ホームカミングクイーン、母の
父Holy Roman Emperorの血統。母は12年の英1000ギニーの勝ち馬。伯父の
ディラントーマス(Dylan Thomas)は07年の
凱旋門賞や
キングジョージVI世&
クイーンエリザベスSなど、G1・6勝の歴史的名馬。また、伯母のクイーンズ
ロジック(
Queen's Logic)は01年のチェヴァリーパークSを制している。この血統が評価されて、一昨年のセレクトセール1歳では2億2000万円(税抜)の高値で取引された。
ここまで7戦3勝。折り合いが大きな課題だが、3走前の
ファルコンSを差し切って待望の初タイトル獲得。しっかりと脚がたまれば、相当な切れ味が使えることを示した。続く
NHKマイルCは13着だったが、前走のUHB賞では好位から踏ん張って0秒2差の6着に健闘。操縦性を考慮すれば、現状では1200mから1400mが適距離といえるだろう。今回は重賞になるが、展開が噛み合えば好勝負になっていい。
今年で19回目を迎える
キーンランドCだが、これまで3歳馬は07年の
クーヴェルチュール、16年の
ブランボヌール、21年の
レイハリアの3頭が勝利。しかし、3歳牡馬に限ると20頭が出走し、16年の
シュウジ、18年の
ダノンスマッシュ、22年の
ウインマーベルの2着が最高着順となっている。ジンクスを克服し、秋の大舞台につながる重賞2勝目となるか。世代屈指の超良血馬にとって、今後を占う一戦となりそうだ。