今春の
宝塚記念と
日経新春杯を制した
ブローザホーン(牡5歳、栗東・
吉岡辰弥厩舎、父
エピファネイア)の優勝記念祝賀会が9月22日、都内のホテルで開催された。馬主の岡田牧雄氏をはじめ、今年3月に定年引退するまで同馬を管理した中野栄治元調教師(71)、そこから同馬を引き継いだ吉岡調教師、いずれのレースでも手綱を執り、
宝塚記念では自身も初のG1制覇を果たした
菅原明良騎手(23)=美浦・
高木登厩舎=ら多くの関係者が出席した。
あいさつで岡田牧雄氏は「お母さん(
オートクレール)は中野先生に長くケア(管理)していただいて賞金を稼いでいただき、いい繁殖になるなと思っていました。そこに
エピファネイアを交配して生まれた子が
ブローザホーンで、先生が引退する最後の最後に
日経新春杯を勝ってくれてよかったです。バトンタッチして吉岡さんのところで
天皇賞(春)で2着にきて、
宝塚記念でセンセーショナルな勝ち方をしてくれました。春の
グランプリを取ったので、秋の
グランプリを取って
年度代表馬にさせたいと思っています。
京都大賞典も
ジャパンCも使わなくてもいいので、何とか
有馬記念にいい状態で使ってくださいと注文しています(笑い)」と感謝の言葉や今後の展望を披露した。この秋は
京都大賞典(10月6日、京都)から始動することが決まっているが、大目標を
有馬記念(12月22日、中山)に置いていることを宣言した。そして来年以降は海外挑戦も選択肢に入れていくという。
関係者への質問コーナーで中野元調教師は「お母さんと一緒で重馬場が得意。良馬場でも素晴らしいですし、大谷さんじゃないけど馬の二刀流です。どんな距離でも、どんな馬場でも全部こなせる。さっきオーナーにも言ったけど、この馬は来年、
凱旋門賞に出します」と語って、会場を大いに盛り上げた。さらに続けて「
宝塚記念はテレビで見ていて、ゴールした瞬間はすごい感動で、私が(
アイネスフウジンで)ダービーを勝った時以上に感動しました。ちょっとお世辞が入っています(笑い)。これから
ブローザホーンは日本の名馬として名前が残ると信じています」と、同馬への温かい思いを明かした。
吉岡調教師は「開業間もない厩舎を、引き継ぎの厩舎に選んでいただき、本当に感謝しております。先ほど、岡田牧雄代表からは『有馬だけ勝てばいいから』と言われ、頭がクラクラしてきました。どんどんプレッシャーは強くなっているんですけれども、そういうプレッシャーも楽しみながら、馬の方は本当に元気に過ごしていますので、秋3戦、元気にしっかり走り切れるようにスタッフ一同、頑張っていきたいと思います」と、感謝と決意を語った。
スポーツ報知