「
スプリンターズS・G1」(29日、中山)
群雄割拠のス
プリント界に突如として現れた超新星。夏王に輝いた
サトノレーヴが、一気の天下獲りへ出陣する。
夏の重賞V2はいずれも圧巻だった。
函館スプリントSは逃げ馬が15着に沈むよどみない流れを抜群の手応えでインの3番手から。直線は狭い1頭分のスペースを一瞬にして割って伸び、レースセンスと根性の強化を示した。続くキーンランドCも好位から完璧な立ち回り。G3では力が違うとばかりに、横綱相撲で後続を完封した。
手放しで馬の地力を認めたのが前走で手綱を取ったレーンだ。「とても強い馬だね。抜け出す脚がすごかった」。G1でも確勝級との手応えを得たのだろう。この1週のためだけに短期免許取得を申請して来日する予定だ。今年はあと1カ月短期免許で騎乗できるが、この1週だけで消化することもいとわないくらい、今回に懸けているように映る。
中間は在厩で調整。堀師は「カイ食い、健康状態は良好ですが、まだ暑さが残っていて北海道よりも暑いので、フレッシュさはありません。短距離馬で筋肉量が豊富なので、どうしても硬さが出てしまうし、トモの左右の
バランスの悪さから長期休養を余儀なくされたので、その点をケアしつつの調整になります」と、やや慎重な構え。それでも、本番にきっちり合わせて仕上げてくるのがトップトレーナーたる由縁だろう。この夏の成長株が
ノンストップで頂点まで上り詰める。
提供:デイリースポーツ